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軽井沢病院の医療事故訴訟:控訴審も過失認定 遺族、謝罪求め上告へ /長野

 ◇7256万円支払い命令

 軽井沢町立軽井沢病院で03年10月、同町の鈴木良恵さん(当時32歳)が長男を出産後に死亡した医療事故で、遺族が同町と元担当医に1億8180万円の損害賠償を求めた控訴審の判決が20日、東京高裁(大谷禎男裁判長)であった。大谷裁判長は一審に続いて病院側の過失を認め、約7256万円の支払いを命じた。公の場での謝罪を求めている遺族側は上告する方針。

 控訴審では今年7月に和解協議がもたれたが、謝罪方法を巡って町側が応じず決裂し、判決を迎えた。遺族が「元担当医の謝罪が形式的だ」としていることについて、大谷裁判長は「元担当医は複数回にわたって謝罪をしている。和解成立時に改めて謝罪する意向であったことも認められる」とした。判決は賠償のうち慰謝料についても一審をほぼ支持する内容となった。

 良恵さんの遺影を抱いて判決に臨んだ夫の田中和幸さん(35)は「最初から金額の問題ではなく、納得できる謝罪だけを望んできた。なぜこんな単純なことがいつまでもできないのか。悔しい」と話した。母の鈴木美津子さんも「きちんとした謝罪がなければ娘に報告することができない。このままで終わるわけにはいかない」と涙ながらに訴えた。【谷多由】

毎日新聞 2007年9月21日

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