
泥棒の濡れ衣で服脱がされ検査、被害者に賠償金7億円余
2007.10.07
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19:31
JST
- CNN/AP
ケンタッキー州シェパーズビル――ハンバーガー大手、マクドナルド店で泥棒の濡れ衣を着せられて事務所で服を脱がされ、ひわいな行為も強いられたとして女性従業員(21)が訴えていた裁判の陪審団は5日、同社に610万ドル(約7億1400万円)の損害賠償金の支払いを命じた。
マクドナルド社の広報担当は、控訴するかどうか検討中としている。「判決内容には不満だが、従業員を守り、安全な職場を提供する義務もある」と述べている。この事件では店の副支配人だった女性と婚約者が性的嫌がらせなどの罪で保護観察処分、禁固刑の判決を既に受けている。
泥棒の濡れ衣のきっかけは、警官を装ったフロリダ州在住の男が2004年4月、いたずらで同店にかけた電話。この後で、類似の電話がシェパーズビル周辺のファストフード店で多発していたことも判明した。
被害を受けたのはルイーズ・オグボーンさんで、店側はいたずら電話の頻発を従業員に知らせない管理不足、危機対策の不備も問題にして2億ドルの賠償金を求め提訴していた。同社は当初、店の過失を否定していた。電話を掛けた男は昨年訴追されたが釈放となっている。
調べによると、男は若い女性従業員が客から物を盗んでいると店に電話し、服を脱がせて身体検査をすべきとそそのかした。オグボーンさんの訴状によると、この電話を受けた店はオグボーンさんを呼び、脱衣させた上、性的な嫌がらせも3時間半にわたって受けたとしている。身体検査などの模様は監視カメラで撮影されており、陪審裁判で公開された。