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フィギュア萌え族(仮)犯行説問題ブログ版・サブカル叩き報道を追う

大谷昭宏氏のフィギュア萌え族犯行説に代表されるサブカル叩き報道。番組等の画像や発言は検証用の証拠として引用しております。

2007-10-08 16:08:35

補足:「月刊紙の爆弾11月号」掲載文について

編集関係者と連絡が取れましたので、yfuruhata氏から要望があった点と、編集段階で変化した文面についての当方のコメントの為に、このエントリーで掲載文を一部引用する事にしました。確かにライターは私ですが、発売されたばかりの雑誌の記事を全文引用する事には問題がありますし、コメントの中で「ネット言論」の限界を指摘なさった斎藤環先生に無断でネットに載せる事も失礼に当たると思いますので、私が書いた中から必要な部分に絞って引用するという形を取らせていただきます。また、掲載された証拠として、目次と本文の前半2ページ分の画像(文面にはボカシを入れました。)をこのエントリーに、また、入手案内を兼ねて取り扱い書店の一覧を前のエントリーに画像として追加させていただきました。

「月刊紙の爆弾」が「言論の自由」に立脚した雑誌である事に私は期待し賛同いたします。よろしければ、本誌の82ページ目を参照の上でお読みください。また、反論や意見などを紙面にお寄せください。(〒101-0061東京都千代田区三崎町3丁目3-3 太陽ビル501 株式会社鹿砦社 「月刊紙の爆弾」編集部 編集長宛のメール nakagawa@rokusaisha.com)

ちなみに先月号でも別のライターがこの件について触れておりますので、編集部としてはこの続報という位置づけにしていると思います。

文面では、誰の回答であるかについては、アキバデモ主催者側の分裂の内情を推し量る為等の目的でinumash氏のハンドル名を挙げさせていただいております。他にハンドル名などを挙げさせていただいたのは、混同問題を謝罪する挨拶の部分と「コミケテロ」の事実関係を説明する部分でplummet氏を挙げました。また、アンケートにはお答えいただけませんでしたが、記事中で「神聖マルチ王国」と「週刊オブイェクト」のブログ名も挙げさせていただきました。
なお、主催者サイドの人物でハンドル名を出したのは、古澤克大氏、Syuu-Chan氏です。

まず、私からのアンケートへの批判派諸氏からの回答について私がどのように考えたかについての記述を抜粋します。本文の私の文体では、挨拶にあたる部分を「ですます調」に、論考の部分を「である調」にしていますので、文体がきつめになっている事をご容赦ください。


やまざき('A`)氏からの回答について

・「ネットイナゴだから」という答えに唖然(章のタイトルとして)

・私は開いた口が塞がらなかった。理由もなく、好奇心を満たす為だけだと言うのだ。「友人が面白半分にテロリストという事にされてしまっている」と感じた私は、すっかり冷静さを失い、その際に冒頭に書いた間違いを犯してしまう。

望月一角氏からの回答について

・「早い話が(アキバデモ参加者と)一緒にされたくない」と答えた人がいたが、彼らがアキバデモ参加者を単に快く思っていないというだけのことである。

※この文言については、後述する編集上の混乱から、私としては下記の文面で入稿していたつもりの部分が、先に入稿した文面などと混じったものと思われます。

:「早い話が(アキバデモ参加者と)一緒にされたくない」と答えた人の気持ちは解る。相手が性犯罪者ならば私もそう言う。

・「自分は意見が異なる」と言う権利は保障されるべきだし、その「言論の自由」はもちろんある。しかし、「自分と似た他人」に「自分が反対するデモや言論」をさせない権利は誰にもない。

・「あれじゃ単なるパレードだ」「批判への対応がまずい」など傾聴するべき意見もあった。

・主催者内部も混乱している中、主催者側のmixiの公開コミュニティーで、批判者を排除するなどの行為があり、「言論弾圧」との謗りを受ける事になってしまったのは事実。

※紙面では同じ内容を重複しているとして削られてしまいましたが、入稿の際にはこの部分を下記の様にも論評していました。

:それら(傾聴するべき意見)を「炎上」の中で冷静に選別できなかった事が最大の問題だろう。


匿名希望の方々からの回答について

・「過激派の支援を受けるべきではない」との回答もあった。この手の意見はアキバデモ批判の常套句になっている感があるが、事実を言えば、アキバデモ前代表者の古澤氏は中核派に属する知人からデモのノウハウを学んだだけだ。また、「テロ被害者」の「神聖マルチ王国」らが流布した「企画立案者のSyuu-Chan氏は中核派シンパだ」という噂や「中核派がデモを主催している」という噂は完全に虚偽である。

匿名希望の方々と、yfuruhata氏に共通する回答について

・「余計にオタクが叩かれるから反対」という意見も見られた。しかし、アキバデモを引き合いにして「オタク叩き」を行ったマスコミは皆無。私は以前から「オタク叩き」を非難する活動を行ってきたが、残念ながら、大手マスコミからの自省を引き出すには至っていない。デモの様な実行動が必要なのだ。

※私はこの部分で、マスコミにはデモを受けて「オタク叩き」を自省する論調も見られたという旨を書きましたが、スペースの都合でカットされました。

・デモ反対派に「オタク叩き」をどう思うのかと尋ねると、「一人一人が隣人関係を保てばマスコミに何を言われても大丈夫」という旨の答えが見られた。しかしアキバデモがそれを否定しただろうか?「オタク文化」における「表現の自由」を不当に規制しようとしているのは一人一人の隣人ではなく、マスコミや公権力である。隣人に好感を持たれた所で、社会に訴えなければ解決できない。政治活動自体に反対するオタクに欠けているのはこの視点である。

inumash氏からの回答について

・「革命的非モテ同盟」を率いる彼(古澤氏)と同人誌を書いているinumash氏は、回答の中で「人格的に問題を抱える人間が多かった」と指摘した。すでに敵意と不信が主催者内部を蝕んでいた事が伺える。「非モテとはもう関係ないから」Syuu-Chan氏はコミケでこう呟いていた。

・「『オタクと政治』という文脈が、この失敗により断たれるようなことがないことを切に願います。」inumash氏はこう述べた。それでも私は、五百余名を連帯させたアキバデモは成功だったと思う。

※この部分は、下記へと続きますが、カットとなりました。多少、自分の美文に酔っていた面がありますが、スペースの都合上仕方ないでしょう。

:そこで生じた仲間意識にはまだ、近親憎悪の刃に負けない高みへと昇華する可能性がある。


編集段階で変化した文面について

 さて、上記のアンケートの回答へのコメントの部分でも述べたように、文面には色々と編集段階で直しが入っています。これは、締め切りを過ぎてから、思いがけず斎藤環先生からのコメントを取る事ができるなどして、ページ数を増やしていただいても入りきらず、やむなく私の文面を削る作業が入ってしまい、その作業を私と編集部側とで並行して行うなどした事による混乱が原因だと思います。

 確かにプロの編集者の方なので、私の駄文が大分良くなっていますが、同時に、文面構成上問題になる修正もありました。締め切りを延ばしていただけた事には感謝しますが、締め切りを過ぎてからの意思疎通には課題が残ると思います。この為ここで指摘と訂正をさせていただきます。

・inumash氏が否定した部分

 原文では、「『私服警官とコミケ準備会が警戒態勢』『デモ主催者はコミケから追放』等の尾ひれが付き、」と、コミケでの出来事についてのネットの反応に言及し、それらの一部をinumash氏が否定したと書いていますが、スペースの都合か、こうした尾ひれについての言及がカットされていて、あたかもinumash氏がコミケでの出来事の一部を否定したかの様に読めてしまいます。この点で厳密性を欠きますので、この場でinumash氏にお詫びいたします。

・「論座」十月号の引用部分について

 拙文の「アキバデモは『オタク叩き』を加速させたか?」という章の後半で、唐突に「論座」の十月号に言及していますが、原文ではこの部分から、別の章「『不愉快な他者』を受け容れること」になっています。

 また、内田樹氏の論考の表題は、そのものズバリ「『不愉快な他者』を受け容れること」なのですが、本誌では私の要約文を括弧で括る修正が入っており、表題が「愛国心のあり方についての論考」であるかのように読めてしまいます。

 さらに、この修正によって、内田氏の論考について私が要約した部分が、本文からの引用であるかの様にも読めてしまいます。「(要約)」と付けるべきところを付けなかったという点で、これはミスだと言えます。

 これらについては、原文を書いた内田氏への失礼にあたりますので、私からも編集部に抗議させていただきます。勿論、スペースや締め切りがギリギリだったという事情から、その前の章とくっつけるしかなかったという事情は察しますが、私自身の気持ちとしては、内田氏の論考こそが今回の寄稿の着想の元になっていますので、やはり、ここを修正して欲しくはなかったのです。

 私が最後に入稿した原稿では、

・純粋な愛国心の源泉が自己愛である以上は、それに由来して統治できる数には限界がある。現代社会の愛国心とは、オルテガの言葉にある「敵とともに生き、反対者とともに統治する」という不愉快さに耐える心なのだ。

となっていますが、勿論、これは私が内田氏の論考を読んで理解した範囲での要約です。「論座」本誌を手にとっていただければ、この妥当性を検証する事はできますし、愛国者を自認する諸氏には是非とも読んでいただきたい論考だと思います。内田氏は直接言及していませんが、ヴォルテールの言葉である「私はあなたの書いたものは嫌いだが、私の命を与えてもあなたが書き続けられるようにしたい」にも通じる部分があります。

 この様に、バタバタした中での入稿と編集には色々と問題が出てしまいましたが、それでも、私の駄文を紙面に掲載して下さった編集部には感謝しきれません。今後、より良い紙面を作られる事を望みます。


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