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郵便局が詐欺防ぐため在韓外国人を差別

 秋夕(チュソク/中秋節)連休の際、中国人のAさんは郵便局の現金自動預払機(ATM)の前でビックリしました。「郵便局の窓口に行って、本人確認手続きをしないと現金が引き出せない」という内容のメッセージが出たのです。

 しかし、休日で窓口が閉まっていたため、連休中はお金が引き出せませんでした。

 最近、郵政事業本部(旧郵便局)が着手した電話金融詐欺対策のため、このような事態が起こったのです。

 電話詐欺とは、捜査機関などの職員を名乗り、虚偽の事実で脅迫し、特定口座に資金を送金させる新手の詐欺の手口です。特に、在外韓国人などの外国人の口座が詐欺に利用されています。

 このため、郵政事業本部は8月から電話金融詐欺と疑われる外国人の口座約1万口座を選び、取締り体制に入りました。  

 口座の名義人に自動電話を3回かけ、つながらなかったら口座を暫定的い支払い停止にしました。支払い停止を解除するには、本人が郵便局に行き、確認手続きをしなくてはなりませんでした。

 しかし、Aさんのように善良な外国人たちが「すべての外国人を詐欺師扱いするのか」と怒りを露わにしました。これに対し、郵政事業本部は「善良な国民が被害を被らないようにするための対策だったが、一部の善良な市民が被害を受けたようだ」とし、10月から外国人の口座取締り作業を中断しました。

 ある市中銀行の関係者は「一部外国人の不健全な金融取引のため、全ての外国人に提供している金融サービスを一方的に統制するのは、典型的な便宜主義」と指摘しました。約100万人いる外国人と共存するためには、もう少し配慮が必要なのではないかと思います。

李敬恩(イ・ギョンウン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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