◇「アーク」話し合い応じず--6日未明
病歴のある犬の保護施設建設に反対する高島市今津町の住民らと、建設を進める大阪市の動物愛護団体「アーク・エンジェルズ」(大阪市・林俊彦代表)とが犬搬入を巡ってにらみあいが続いた6日、建設現場の同町酒波周辺は騒然とした雰囲気に包まれた。突然の深夜の搬入に、集まった住民ら約200人に不信感がさらに広がり、住民らは話し合いを拒否するアーク側の姿勢に強く抗議。車の中に閉じこもったままの林代表らとのにらみ合いは、夜を徹して続いた。【近藤修史】
住民らは5日夜、多くの犬を積み込んだ団体の車が、大阪市内の事務所を出発したことを確認。6日午前0時過ぎから、犬の保護施設に通じる市道に集まり、「高島市の自然は我々の財産だ」などと書かれた看板を持って立った。
午前1時前、林代表が運転する犬を乗せたワゴン車が到着。海東英和市長が先頭に立って車の通行を阻止し、住民らは「昼間に堂々と来られないのか」「車から降りて話ができなければ帰れ」などと車内の林代表に叫び続け、道路に座り込んだ。林代表は、車内に閉じこもったまま。駆け付けた高島署の署員が住民らに道路の占拠をやめるように指導した。
朝になって市幹部が林代表の車に乗り込み、話し合いの継続と犬の搬入を保留することを依頼。林代表は「話し合いの余地はもうない」と拒否したという。車内の犬が疲労したとの理由で、林代表らは現場を離れた。
住民らは、そのまま現場で緊急集会を開いた。他地域の市民らも含め約500人が参加。参加者は「いったんは犬の持ち込みを阻止できたが、これからが正念場」「犬の生活権ではなく、人の生活権を守るために戦う」などと次々に決意を語った。市の幹部は「市長を先頭に市一体となって反対運動を展開する」と表明した。【近藤修史】
毎日新聞 2007年10月7日