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南北首脳会談:すべてが北朝鮮の思惑通りに(下)

 また、交渉場所も慣例を無視し、韓国が北朝鮮側を訪問するばかりになっている。これまで国家情報院の金万福(キム・マンボク)院長が2回とも平壌を訪れた。1972年の南北共同声明発表のときは、李厚洛(イ・フラク)当時中央情報部長と、金英柱(イ・ヨンジュ)朝鮮労働党組織指導部長がそれぞれ2回ずつソウルと平壌を互いに訪問した。一方、2000年の南北首脳会談の交渉場所は中国・北京や上海など、第3国だった。

 また、このときの南北共同宣言によると、今回は金正日(キム・ジョンイル)総書記が答礼訪問する番だが、再び韓国側の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が平壌に行くことになった。これも北朝鮮の希望通りになったものだ。

 その上、南北首脳会談の準備接触も北朝鮮が希望していた日程で開かれることになった。当初、政府は13日の開催を北朝鮮側に提案したが、北は理由をまったく明らかにしないまま「14日」と一方的に通知してきた。2000年の南北首脳会談のときは韓国側が提示した準備接触の日程を北朝鮮側が直ちに受け入れた。北朝鮮専門家の南柱洪(ナム・ジュホン)京畿大学教授は「準備段階から北朝鮮側に振り回されている。こうしたことが本会談まで続くのではと懸念される」と語った。

■乙支フォーカスレンズ演習とは? 

 コンピューター模擬演習を中心とした毎年恒例の指揮担当部署演習。韓国政府が中心になる乙支演習と、韓米両国軍によるフォーカスレンズ演習が2週間に分けられ実施される。市・郡・区以上の行政機関・韓国軍の軍団・艦隊司令部・飛行団以上の部隊が参加、小規模な野外機動訓練も行われる。作戦計画5027に基づき、北朝鮮の前線からの韓国侵入を阻止・反撃する演習を行う。

■乙支フォーカスレンズ演習とは? 

 花郎訓練は北朝鮮の特殊部隊の後方侵入などに備え、軍・警察・国家機関・予備軍などが参加する。昨年までは乙支フォーカスレンズ演習とは無関係に毎年春または秋に実施されていたが、今年初めて乙支フォーカスレンズ演習と共に行われることになった。忠武訓練は戦時作戦支援や、国民生活安定のために人員・物資を実際に動員する訓練のこと。

ユ・ヨンウォン記者

イム・ミンヒョク記者

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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