南北首脳会談:すべてが北朝鮮の思惑通りに(上)
第2回南北首脳会談開催にあたり、韓国政府は何かにつけて北朝鮮に振り回されている。国防部は13日、「縮小・延期は検討していない」としていた韓米合同軍事演習「乙支フォーカスレンズ」(UFL)を、北朝鮮側の要求通り縮小した。UFL期間(20~31日)に実施することにしていた韓国軍の機動演習や、公務員の軍人員・物資支援点検訓練である「忠武演習」を延期することに決めたのだ。
これまで国防部関係者は非公式的ながらも「UFLは韓米同盟と直結する重大な事案なので予定通り実施すべきで、その方向で政府内の意見もまとまっている」との見解を示してきた。
UFLの縮小・延期の有無を問う質問に対し、国防部のキム・ヒョンギ報道官は10日、「UFLは南北首脳会談発表前に決めた事項。(縮小・延期は)これまで検討されたことがない」と述べた。また国防部のカン・ヨンヒ広報チーム長も「演習調整に関し、現在までいかなる検討も行われていないということは明白な事実である」と強調した。
軍の消息筋は「金章洙(キム・ジャンス)国防長官は先週大統領府で開かれた安保政策調整会議で、“予定通りに(UFL演習を)行わ)なければ、韓米同盟などの面で一大事が起きる”と強調、これが政府レベルで受け入れられたものとみられる」と伝えた。しかし北朝鮮は10日、朝鮮人民軍の板門店代表部名義で声明を出し、UFLに対し強力に反発してからわずか3日で、韓国側が縮小を発表したことになる。
それだけではない。南北首脳会談の実現の過程でも、政府は北朝鮮の要求をほぼその通り受け入れている。
当初、南北首脳会談を8月に行おうという北朝鮮に対し、韓国側は9月開催を提示していたと言われている。開催場所も韓国は開城・白頭山・金剛山など、平壌以外の場所を提案したが、希望を押し通せなかったという。
ユ・ヨンウォン記者
イム・ミンヒョク記者
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