厚生労働省の薬事・食品衛生審議会分科会は3日、やけど治療用の培養皮膚「ジェイス」の製造販売の承認を決めた。申請した「ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング」(愛知県蒲郡市)によると、再生医療技術を使った医療用具の承認は国内初。
ジェイスは患者から採取した皮膚を人工的に培養した表皮(皮膚の外側の層)で、1センチ四方の皮膚を2~3週間で1000倍に増やすことができる。他人の皮膚を移植するより拒否反応が起きにくい利点があり、やけどの体表面積が30%以上の重篤な患者に適応が認められた。同社は今後、普及のために保険適用の申請を予定している。【清水健二】
毎日新聞 2007年10月4日 東京朝刊