肥満のままで糖尿病を改善へ 筑波大がマウス実験2007年10月04日 肥満になっても脂肪の質を変化させれば糖尿病になりにくいことを、筑波大大学院の島野仁准教授(内分泌代謝学)らが動物実験で突き止めた。米医学誌ネイチャーメディシン(電子版)に発表した。 糖を体内に取り込むインスリンの働きが、肥満や脂肪の増加によって妨げられるのが糖尿病の原因の一つとされる。 研究チームは、通常のマウスと、脂肪のもとになる脂肪酸の一種を合成する酵素を遺伝子操作で欠損させたマウスを、体脂肪率40%まで太らせて脂肪肝にしてみた。 通常のマウスの肝臓ではインスリンの働きを助けるたんぱく質が減り、働きを妨げるたんぱく質が増加。高血糖など糖尿病につながる恐れのある症状が出た。問題の酵素を欠くマウスは、インスリンの働きが適正体重の時とほぼ同じだった。 島野さんによると、この酵素がないと脂肪の質が変化して、肝臓にたまってもインスリンの働きを妨げずにすむらしい。 運動や食事制限をうまく実行できない糖尿病の患者に対し、この酵素を邪魔する治療法も考えられる。島野さんは「ダイエットが難しくても、糖尿病への効果が期待できそうだ」という。 この記事の関連情報健康
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