アメリカのＡＢＣテレビとワシントンポストが先月末に行った電話による世論調査によりますと、民主党支持層のうち、クリントン上院議員を支持すると答えた人は５３％で、３週間前の前回の調査より１２ポイント増えて、初めて５０％を突破しました。これに対し、２位のオバマ議員は逆に７ポイント下げて２０％、３位のエドワーズ議員は前回とほぼ同じ１３％で、トップのクリントン議員との差が広がる傾向がうかがえます。有権者の支持を主要な争点で見ますと、イラク政策、医療保険制度改革、経済政策などで、クリントン議員を支持すると答えた人はいずれも５０％を超えています。また、女性の５７％、男性の４８％がクリントン議員を支持し、中でも男性の支持率が前回調査より１９ポイントも上昇しています。ワシントンポストは、クリントン議員が支持を大きく伸ばしている背景として、先月になって国民皆保険の制度の導入を公約として打ち出したことに加え、週末のテレビ番組に数多く出演するなど、みずからの主張を直接国民に訴えたことが功を奏したなどと伝えています。一方、共和党支持層で最も支持率が高い共和党のジュリアーニ前ニューヨーク市長と、クリントン議員の間で、仮に今、大統領選挙が行われた場合、どちらに投票するかという質問に対しては、全体の５１％がクリントン議員、４３％がジュリアーニ氏と答え、ことし１月の調査よりクリントン氏が６ポイント差を広げました。