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皇居の緑 都心のビル街冷やす

これは、首都大学東京の研究チームが調査したもので、この夏、皇居を中心に半径1.5キロの範囲のあわせて35か所で気温の変化を調べました。その結果、8月の平均気温は、市街地では29度8分だったのに対して、皇居では28度ちょうどとおよそ2度低く、最も暑かった日の最高気温も、市街地で37度4分だったのに対し、皇居は35度1分と2度以上低かったことがわかりました。さらに、皇居の北側にある北の丸公園の周辺と西側の半蔵門周辺で、気温や風向、風速を観測したところ、日中はほかの市街地より最大で2度程度、夜間も最大でおよそ3度低くなっていました。研究チームでは、東京湾から入ってきた風に乗って皇居の緑で冷やされた空気が移動し、周辺の暑さを和らげているのではないかと分析しています。調査を行った首都大学東京の三上岳彦教授は「皇居の大きな緑地が、自然のクーラーの役割を果たしていることがわかった。これほど大きな緑地がない場所でも学校の敷地内を緑化したり、街路樹を植えたりすることで都市部の気温を下げることは十分可能だ」と話しています。今回の調査結果は、都市部の緑化にヒートアイランド現象を和らげる効果があることを裏付けるものとして注目され、環境省では、今後、都市の緑化をさらに推進することにしています。
もどる10月4日 16時34分
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