渡部恒三衆議院議員の関連の政治団体「新時代の会」は、３年前まで福島県の佐藤知事が所有する東京の自宅マンションを事務所として総務省に届け出ていました。佐藤知事は、渡部議員のおいで、平成１０年に参議院議員に初当選するまでは渡部議員の政策秘書を務めていました。政治資金収支報告書によりますと、「新時代の会」は、知事の自宅に事務所を置いていた３年前までの１０年余りの間に、あわせて１億７０００万円余りの経常経費を計上し、このうち事務所費は９０００万円を超えています。佐藤知事は、ＮＨＫの取材に対し「１０年以上前に自分が秘書だったころ、団体の会計責任者から名前を貸してくれと頼まれた。自宅なので事務所としての実態はない。当時は好ましくないという意識はまったくなかったが、今思えば注意しなくてはいけなかったなと思っている」と話しました。これについて、渡部議員と渡部議員の事務所では「当時は資金管理団体以外の政治団体の事務所を議員会館に置くことができなかったので、当時秘書だった佐藤知事の自宅に置いた。活動の実態はきちんとあり、人件費や経費の架空計上ではない」と話しています。