1年半前にも飲酒自損事故 兵庫・尼崎3人死亡飲酒事故2007年10月04日12時46分 兵庫県尼崎市で6月に飲酒運転のワゴン車が歩行者やタクシーに衝突して3人が犠牲になった事故で、危険運転致死罪で起訴された建築業宮田和弘被告(50)=大阪府豊中市庄内栄町1丁目=が06年1月にも尼崎市で飲酒運転をして自損事故を起こしていたことがわかった。事故処理を担当した尼崎北署は、飲酒の有無を確認しないまま単純な自損事故として処理していた。遺族らからは「職務怠慢の極みで許せない」との声が出ている。 同署は「複数の署員が事故現場に立ち会い、アルコール臭に気付かなかったのでそれ以上は調べなかった」と説明している。処分していれば運転免許が取り消された可能性もある。 同署によると、06年1月4日午後7時半すぎ、尼崎市富松町の県道でワゴン車を運転していた宮田被告が、前の車を追い抜こうとして右ハンドルを切り、そのまま反対車線を通り越してフェンスに衝突した。宮田被告は左ほおを複雑骨折するなどしており、救急搬送された。事故現場では複数の同署員が立ち会い、宮田被告と話もしたが、酒のにおいはしなかったので飲酒の有無は確認しなかった。 直後に交通課の事故担当の署員も病院を訪ねてけがの状況などを確認したが、治療中だったことや被害者がいなかったことから物損事故として処理した。 一方、尼崎市消防局の救急隊員は、宮田被告を救急搬送した際にアルコール臭を感じ、搬送後に作成した書類にアルコール臭について書き留めた。当時、アルコール臭について警察に知らせたかは不明だが、通常は警察からの照会があれば回答している。今年6月の事故後、06年の事故について警察から照会があり、アルコール臭を感じたと回答したという。 今年6月の事故が発生後、同署が改めて06年の事故について調べたところ、「正月だったので知人宅で酒を飲んだ後で運転した」などと宮田被告が供述を始めたという。 一丸武彦署長は06年の事故について「与えられた状況下において必要な捜査に努めたと考えている」とコメントした。 PR情報この記事の関連情報社会
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