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黒色火薬の実験

1.1.イントロダクション

 火薬と炸薬。これらは法律上「火薬類」とされており。さらに厳密にいうと消防法の「危険物」という項目、一類:酸化剤、二類:可燃性固体、三類:禁水物、四類:引火性液体、五類:爆発物、六類:強酸類とされている五類にあたります。火薬はかっちょよくいうと?「エネルギー物質」なんていったりします。
 火薬というのは爆発物のことであり、適当なエネルギーを与えることによって急激な化学反応を起こし、多量の熱量を発生すると同時に、多量の気体を発生して局部的な圧力の急上昇を起こし、高温気体中の活性分子にの作用によってさらに、他の部分に引き続き急激な反応を起こすものと定義されるでしょう
いぁ、ごたくはいい!さっさと次に移る(笑

 この実験にいたったのは「インターネットでいろいろないいかげんな黒色火薬の製造法を記す文章がでまわっている!!」「その文章どおりにやったら即死するよ!(粉のまま混ぜるな)」といった実に気になる情報を坊筋からゲットしたわけですよ。「本当にそうなのか!?」実験結果をこうやってまとめている時点で私の無事はすでに証明されているのですが、まぁそこんとこ検証ってんで早速実験です。
 私が文章でいくらごたくを並べても信用してくれない人がいると思いますので、写真をまじえてヴィシュアルに(笑 実験結果をアップいたします。そのためナローバンドな方には非常に厳しいコンテンツとなっておりますがご勘弁のほどをよろしくお願いいたしますm(_ _)m

1.2.実験

 黒色火薬、実に一般的な火薬でして。夏になると花火とかやりますね、あれに使われています。
製造法も簡単です。
 黒色火薬を最初に使い始めたのは中国でして、中国では硝石(硝酸カリウム)を医薬品(不老不死の薬)としてあがめてたそうです(発ガン性物質だって!!w)

 硝石を火薬として使い始めたのは3世紀ごろでして、爆竹や花火として利用されていたようです。10世紀ほどになると軍用として用いられ始めました。14世紀には中近東を経て、ヨーロッパに伝わります。
火薬が日本にきたのは1543年、種子島に鉄砲とともに伝わってきます。

 ヨーロッパには硝石(硝酸カリウム)は鉱石として鉱山から掘り出せるのですが、日本や中国にはないので、小便や大便(かいこの糞)をわらなどにかけておき、床下などに放置しておき。土の中の硝酸バクテリアや、亜硝酸バクテリアの力をかりて硝石を製造していました。(かなり年月がかかるそうです)
主な産地は現在の富山県、上平村の五箇山と呼ばれる一帯だそうです。

19世紀の中ごろまで使われていました。実に長い歴史をもつ伝統的な火薬です


 用意したのはこんな道具です。

 硝酸カリウム(硝石)と塩化カリウムの入手経路は私のドキュメント「試薬を求めて三千里」でも見てくださいね。
硫黄は実はこれ漢方なので、街の薬局でふつうに「硫黄くれ!」っていったら売ってくれます。私がゲットした 硫黄は九州の阿蘇山に旅行に行ったときに買ったものです。阿蘇山とか。火山大国日本の各地の火山の近くでは 硫黄を袋詰にして売っていたりしますのでゲットしておきましょう。

試薬類の値段はこちら。

  • 硝酸カリウム(1200円)
  • 塩化カリウム(1300円)


     木炭の粉末ですが…これに関しては非常に苦労しました(笑


    バーベキュー用の木炭を一生懸命すってたったの120ml入り細口試薬ビン一本分ぐらいです…。
    「二日かけたんですよ?w」。  火薬の燃焼速度の決め手。つまりはいかに威力を出すかというのはこの試料の細かさにかかっているわけですよ。
     美術の時間に作ったLunaticPoliceRelese記念品w(すでにすり鉢と化している。)と川原で拾ってきた。細長い石で必死に細かくすりつぶして…120ml入り細口試薬ビン一本分…
    ヤッテランネーな雰囲気が漂ってきていました。

    むっちゃ重労働です

    これ、試薬で売ってないことはないです。ですが貧乏学生なのでなるべく出費は抑えたい…。

     そこで、この際いろいろ調合にも使える「磁器製の乳鉢と乳棒(セットですよ)」を買いました。 近くの画材屋で直径15cmのものを二つ。一つ1100円でした。
    早速すりつぶしてみると、がんがんつぶれるわつぶれるわ!!これ使ったら完璧ですどんどん細かくできます!木炭すりつぶすにはもってこいの道具です。磁器製なので汚れ落ちもすばらしい!。
    (岩絵の具、日本画の顔料のすりつぶしのために売っています。岩絵の具を扱っている画材屋にはある可能性大ですので見てみましょう)

     そんでまぁすりつぶしていると木炭の微粒子が宙にまって、作業が終わったあと鼻をかむと黒い鼻水を見ることができます…。密閉した室内でやっていると下手したら粉塵爆発起こすかもしれませんね… オープンなスペースでやりましょうね…
     この木炭すりつぶしに関しては、K氏とW氏に多大な労働力をいただきました…両氏に感謝したい。
    保存用に近くのDIYショップ、500のポリ容器かってきました。一個120円ぐらいです。
    (DIYショップにはたまに試験管やビーカーなども置いてますので、利用しましょう)

     サンドペーパーで木炭粉末を作ったというNiceな方がおられるようですが、手が痛くなりませんでしたか?
    どちらにせよ一番苦労する物なのかもしれません…

     さて役がそろいました…さっそく火薬を調合しましょう。

     混合比は質量比で。硝酸カリウム(硝石)75%、木炭粉末15%、硫黄10%の比で混合します。

     塩化カリウムは反応抑制剤みたいな感じで使おうと思ったんですがやっぱりやめました。
     これからの化学実験生活を考えると、この際電子天秤もほしかったのですが高いのでやめました。倉庫にあった適当な上皿ばかりで済ませます。

     それぞれの薬品をはかとり(あまり精密にははからんでよい)ます。上記のパーセンテージをそのまま質量に なおして計測して混合しても結構な量になりますが、硝酸カリウムの消費は著しいですね…

     それぞれを計り終えたら。

     まず硝酸カリウムと木炭粉末を十分に混ぜ合わせてから、最後に硫黄粉末をまぜあわせる

    という形をとります。  硝酸カリウムは言うまでもなく酸化剤です(危険物第一類に指定)、400℃まで加熱すると酸素をだして分解して亜硝酸カリウムになります、この分解の際にでる酸素が木炭粉末の燃焼促進につながるわけです。
    硫黄粉末は着火温度を下げるために入れるようです、そのために硫黄粉末は最後に入れたほうがより安全というわけですね…はい。
     余談ですが塩化カリウム、味見してみまして…ええほんの少しだけちょびっととってなめてみたんです。むっちゃまずいw、なんかねぇ〜しょっぱいのと苦いのをまぜたような強烈な味です…まずいですはい(笑
     硝酸カリウムは発ガン性物質なのでなめる勇気はありませんでした…(いぁでもビーフジャーキーとか作るのに使われてますよ。今は徐々に使われなくなっているのかな?)

     硝酸カリウムは白色の微粒結晶ですが、これも反応をよくするために乳鉢でしばらくゴリゴリやります。
    完璧に微粒子になったら混ぜ合わせます。


     さて混ぜ合わせる際にですが、気合入れて乳棒でごりごりやってたら摩擦で引火します(笑。まぁ引火しても火柱があがるだけで(密閉してないから)しょうが、確実に手はバーベキューになります…。
    細い棒。金属ではだめです、静電気の放電で引火する可能性があります(特に冬)。そこで木材の切れはし(なるべく細い)をつかって軍手をはめてまぜます。これで危険は少なくなります。

     最初はびくびくしてやってたんですが、慣れるとがんがんかき混ぜてもOK!! けっこうすばやくかき混ぜても、何も起こりませんでした。

     というわけで、量にもよるんでしょうが。硝酸カリウム:硫黄:木炭粉末(75g+10g+12g)程度では、粉のまま、まぜでも上記のことを守っていれば何ら危険はないということになりますね。


     さて、十分に混ざり合ったら、少量アルミ皿にとってみてマッチの炎を近づけてみました…
    ですが…なにもおこりません。そのまま火薬の上に点火したマッチを置いてしばらく様子をみましたが、燃え出す様子なし。僕が考えていたよりは敏感なものではないようです。

     これがすべて混ぜ終わった様子です。黒色火薬の出来上がりです!!。
    よ〜くみると硫黄のダマがまだのこってますね…じつは完璧に磨りきれてない木炭の細かな破片とかが残っていて、見栄えが悪かったですよ。まぁ吹き飛んでしまうものですから見栄えなんてどうでもよござんすね(笑

     さて、どうやって点火しようか…まぁここは無難に花火状にするのがよかろう!
    まちがってもオロナ○ンCやデカビ○ドリンクの飲み終わったビンに詰めて点火しようなんて思わないこと!!(爆

     そこで新聞紙を適当な大きさに切り、その上に火薬を盛りつけて巻いてこより状にして、点火することにしました。最初はびくついて少量の火薬ぐらいしか盛り付けてなかったんですが、やっぱり慣れるとダイナミックに(笑。結構な量の火薬を盛り付けてみました。

     さて点火します、It's Showtime!!


     Excellent Work!! おもしろーーい(爆
    これは凄いw、いぁはや派手に燃えてくれること…まぁ爆発というよりは、激しい燃焼って言ったところでしょうか、火の粉の量と煙の量がすごいです。家の庭でやったのですが、近所の人…見てたんでしょうか(笑
     いぁしかし煙の量が凄いです…やっぱり銃には無煙火薬(硝化セルロース)ですね…
    そんで、おなじみのあの花火のにおいがあたり一面に立ち込めます。手にもびっしりそのにおいがこびりついてしばらく取れません(TT
     もう少し、敏感にするには、そうですねぇ〜、硝酸カリウムの変わりに塩素酸カリウムを使えばいいかもしれません。でもこれ高いんですよw(500gで3300円)
     マグネシウム粉末やアルミニウム粉末、硝酸ストロンチウムなんかを入れると面白いんですが…
    (木○高校化学クラブで実験ずみ)それは、資金不足で買えません…

     夏に大々的にやろうかなぁ〜〜
    密閉爆発の威力測定もやってみたいのですが…(うわさによるとオロ○ミンCのビンにつめて密閉爆破すると アスファルトに小さなクレーターができるとか…)それは発破器と電気雷管を作ってからです(核爆
     回路図も完成してるしね…あとは部品調達のみ(笑

     さて、次回予告!(あるんかい!!)。お次はうわさの「硝酸尿素(尿素硝酸塩)」にチャレンジしてみようと思います…いたるところでまことしやかに製造法の文章が出回っているのですが。果たしてこれで合成できるのか!?うわさどおり非常に鈍感な火薬なのか!?合成中に爆発しないか!?などをを検証したいと思いますもちろん写真入りでヴィジュアルにね…

    あまりやりすぎると公安にマークされるかもしれないので控えめに…(爆

    シャーマンカーン!!

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