古田肇知事は3日の県議会一般質問で、県総合医療センター(岐阜市野一色)を、妊婦用の集中治療室(ICU)を備えるなど緊急・高度な母子治療に対応するための総合周産期母子医療センターに指定する準備を進めていることを明らかにした。年度内の指定を目指しており、県内初の総合周産期母子医療センターとなる。古田知事は「勤務医の就労環境や救急体制整備などに全力で取り組みたい」とした。
県総合医療センターの産婦人科医は現在6人で、指定条件となる24時間の当直体制は整っていない。県は11月中に職員5人で医師確保対策チームを立ち上げ、医師会などと医師派遣について調整する。
一方、古田知事は経営再建中の笠松競馬(笠松町)の今年度の馬券売り上げが、先月26日までで前年比約1億800万円(2%)増となったことを明かした。電話やインターネット発売も好調で、今月8日から名古屋競馬との交流も再開される。だが、馬券販売時の収益率が25%と高い笠松競馬場と場外馬券売り場「シアター恵那」(恵那市)では、売り上げが同比約2億7800万円(同12・9%)減で、収益増にうまく結びついていないという。
古田肇知事は「経営の先行きに確たる見通しが示しがたく、現時点で『継続』を約束することはできない」と述べた。【中村かさね】
毎日新聞 2007年10月4日