無償貸し付け継続せず/福祉事業団県有地問題
県議会(仲里利信議長)九月定例会は一日、一般質問が始まった。県社会福祉事業団が県有地を分割購入する間、無償貸し付けを求めていることについて、仲里全輝副知事は「土地の有償譲渡は民営化に当たって県と事業団で交わした協定に基づく。それを踏みにじって無償貸し付けというのはおかしい」と述べ、無償貸し付けの考えがないことを強調した。前田政明氏(共産)の質問に答えた。
十市町村十三カ所の診療所などで実施する病児・病後児保育事業について、伊波輝美福祉保健部長は「二〇〇七年度で、延べ七千人(前年度比約二千人増)の利用が見込まれている」とし、利用者が急増していることを明らかにした。
一方、国が本年度から実施する、保育園で預かる「自園型」病児・病後時保育事業で、伊波福祉保健部長は「事業の情報が今年二月で、必要経費が当初予算に計上されていないことから、現在のところ実施はない」と答えた。狩俣信子氏(護憲ネット)、新川秀清氏(同)への答弁。
八月の集中豪雨で那覇市の安里川がはんらんした問題で、県が支援策として実施している小規模企業対策資金の融資制度の実績について、仲田秀光観光商工部長は「九月で、災害融資認定機関での受付窓口での相談件数は十一件、うち融資あっせんは二件」と述べた。狩俣氏への答弁。
県が今定例会に提案している特別自由貿易地域用地の減額譲渡条例案に、同地区内の立地企業から「資産評価が下がる」などの指摘が出ていることについて、仲田観光商工部長は「期間や地域を限定した特別な売買取引であり、一般的に地価評価においては特殊要因として排除されるので、土地価格や路線価に影響はない」と説明。その上で「条例の理解を求めていくとともに、条例制後においては、金融機関、不動産鑑定協会、国税等の関係機関に対して地価や担保評価への影響がないよう制度内容を説明し、文書で協力を依頼する」との考えを示した。新川氏の質問に答えた。
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