ロシアのプーチン大統領が来春の任期切れ後に今度は首相になる可能性があるという。なるほど、こんな手があったかと感心したり驚いたりである 世界には米国のように大統領が最高権力者になる国、日本のように首相がトップの国、他にロシアや韓国など大統領と首相の二つのポストを持つ国がある。首相と大統領のどちらが最高権力者になるかはその国によって違う いずれにしても最高権力者の権限は絶大であり、だから再選や三選を禁止して長期独裁を防ぐ。ロシアは大統領の連続三選を禁じているので二期目のプーチン大統領に三選はない。が、大統領の辞任後に首相になれば話は別だ いわゆる「院政」を敷き、首相が新大統領をコントロールしようとの発想である。後継候補がどんぐりの背比べといわれるロシア政界で「院政」誕生の可能性は十分ある。しかも、一度首相になってから大統領に返り咲いても「連続三選」の規定には触れない 刻々と任期切れの日が迫るのに、プーチン大統領の余裕しゃくしゃくの訳が分かった。任期が迫る中で必死にもがく韓国の大統領とは、まるで発想が違う人のようである。
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