凍結保存した飼いネコの卵子から子ネコを誕生させることに、米ニューオーリンズのオーデュボン絶滅危惧種研究センターと、日本の加藤レディスクリニック(東京都新宿区)の共同チームが3日までに成功した。
ネコ科の動物の卵子には脂肪分が多いため凍結保存は難しく、チームは「世界初の成功例」としている。チーターやアムールトラをはじめ、絶滅の恐れがあるネコ科動物の保全に役立つと期待される。
子ネコはメス2、オス1の計3匹。ことし8月下旬にオーデュボンセンターで生まれ、現在も順調に育っているという。
卵子は、不妊手術で切除したペットのネコの卵巣から採取。計28個を「ガラス化保存法」という急速凍結法で約3週間保存後、解凍した。顕微授精させた18個の受精卵を代理母役の雌ネコ1匹の子宮に戻したところ、約2カ月後に3匹が生まれた。