沖縄タイムス
ホームへ
新聞購読お申し込み

主なニュース一覧

特集・連載

イベント情報

動画・音声


沖縄観光クーポン券ガイド 沖縄ホームページ制作 サンネット 公文式 沖縄ツアーランド
2007年10月3日(水) 夕刊 1面
検定意見撤回を否定/要請団に文科相回答
「政治介入できない」
 【東京】文部科学省が沖縄戦「集団自決(強制集団死)」から日本軍強制の記述を削除した高校歴史教科書の検定問題で、「教科書検定意見撤回を求める県民大会」実行委員長の仲里利信県議会議長や仲井真弘多知事、県選出・出身国会議員らは三日午前、渡海紀三朗文部科学相に会い、検定意見撤回と記述回復を要請した。渡海文科相は「検定を守ることは非常に大事なこと」と話し、検定意見撤回には応じられない、との考えを示した。一方で「関係者が知恵を出すことによってこの問題に反映することは何とか可能にならないか」と町村信孝官房長官の言葉を引用。教科書会社からの訂正申請に柔軟に応じる姿勢を示した。

 仲里議長は「(大会は)百三十万人余りの県民の総意だと受け止めてほしい。ご配慮ください」と話し、「沖縄戦における『集団自決』が日本軍による関与なしには起こり得なかったことは紛れもない事実」とする大会決議文を読み上げた。

 仲井真知事も同様の趣旨の要望書を手渡し、検定意見の撤回と記述の速やかな回復を求めた。

 渡海文科相は「県民の代表である知事、超党派で来られたのは重く受け止めさせてもらいたい。教科書検定制度は政治的介入があってはならない」との立場を示した。

 さらに、赤嶺政賢衆院議員(共産)が「検定意見が残ったままで何かできると言うのでは県民の不信がぬぐえない。そこに一番のポイントがある」と検定意見撤回を迫ったのに対し、渡海文科相は「(検定意見撤回は)制度そのものに新たな道を切り開くということになってしまう」と否定的な見解を示した。

 渡海文科相が教科書検定問題で、県民大会実行委員会のメンバーや仲井真知事と会うのは初めて。要請には、翁長雄志那覇市長や安慶田光男那覇市議会議長、玉寄哲永県子ども会育成連絡協議会長、小渡ハル子県婦人連合会長、共催団体の代表ら約三十人が参加。面談は約二十分。人数を絞り込んで行われた。これまでの要請は非公開だったが、今回は報道陣にすべて公開された。

 一行は、渡海文科相のほか、岸田文雄沖縄担当相や官邸の大野松茂官房副長官、衆参両院議長らも訪れた。大野官房副長官は「(大会に)県民の多くが集まったことを政府として重く受け止め、総理や官房長官にも伝えたい」と答えたという。岸田沖縄担当相は「所管外だが、沖縄発展のための担当相として誠実に受け止めたい」と理解を示した。

渡海紀三朗文科相(中央)に要請する県民大会実行委員ら=3日、文部科学省大臣室
主なニュース
【3日(水)夕刊】
□検定意見撤回を否定/要請団に文科相回答(写真)
実行委に落胆の色/検定撤回否定
とまりん 三井不動産有力/売却入札で最高額提示
「法的対応取る」L&G県内出資者
小6男子転落し重体/沖縄市の商業施設
医師不足で急患搬送増
戸塚(沖縄水産)が快漕 準V/秋田わか杉国体(写真)

【3日(水)朝刊】
野党、国会に見直し決議案共同提出へ
実行委、きょう撤回要請/「県民の支援」後ろ盾
伊是名 北海岸にヘドロ/牧場誘致で拡大を懸念
クヮンソウ 秋風染める/南城市玉城(写真)
石西礁湖/26地点「白化」8割以上
マカオで聞き取り調査/糸数氏らカジノ視察報告
普天間移設で見解/石破茂防衛相インタビュー
辺野古の海で平和パレード/グリーンピース
秋田わか杉国体/第4日

「主なニュース一覧」へ | ホームへ戻る

Copyright (c) 2004 Okinawa Times All rights reserved.
サイト内の記事・写真・その他の著作権は沖縄タイムス社が所有・管理しています。
許可なく複写・転載することは固くお断りいたします。