2007年10月3日 9時30分更新
奈良県で妊婦の救急搬送の受け入れを医療機関に打診して1度でも断られたケースは去年までの3年間で全体の20%に達し、このうち消防が受け入れ先を見つけるまでに2時間以上かかったケースが2件あったことがわかりました。
奈良県では、ことし8月、橿原市で救急車を呼んだ妊婦が相次いで医療機関に受け入れを断られた末に死産した問題を受けて、県内の救急搬送の実態を調査しました。その結果、妊婦の救急搬送は去年までの3年間で1626件あり、このうち消防が妊婦の受け入れを医療機関に打診して1度でも断られたケースは全体のおよそ20%に達し、333件あることがわかりました。
断られた回数が最も多かったのは11回で、消防が現場に到着し受け入れ先を見つけて出発するまでに2時間以上かかったケースも2件ありました。
医療機関が受け入れを断った主な理由としては、医師が専門外だったことのほか、手術中や不在だったことなどがあげられています。調査結果について、県消防救急課は、「受け入れを複数回断られるケースが多く、早急に改善をはかりたい」と話しています。