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アノ料亭が百貨店に初出店…「上質感」三越本店、新装オープン
FujiSankei Business i. 2007/10/3

買い物客でにぎわうリニューアルオープンした日本橋三越本店の食品フロアの老舗料亭「金田中」=2日
買い物客でにぎわうリニューアルオープンした日本橋三越本店の食品フロアの老舗料亭「金田中」=2日
 
 大手百貨店の三越は、東京都中央区の日本橋本店を大幅改装し、2日、グランドオープンした。地下食品売り場に有名老舗料亭が出店したほか、専門知識を持つ化粧品アドバイザーが対応するコーナーなどを新設。首都圏では百貨店各社の大規模改装が相次いでおり、「比類なきクラス感と上質感を持った店作り」(同社)で差別化を図る。

 今回、リニューアルしたのは本館1階や地下1階など5フロアで、約45億円を投資した。

 集客の要である地下食品売り場には、“一見(いちげん)さんお断り”という老舗料亭「金田中」が百貨店で初めて出店。フレンチのオーナーシェフ、三國清三氏が経営する「ミクニ」では総菜のほか、イートインコーナーも設けた。

 一方、本館1階の化粧品売り場はカウンセリングを第1に考慮し、カウンターやイスを配置。コスメインフォメーションコーナーで専門知識を持つアドバイザーが肌の悩みや商品の相談に乗る。

 同時に営業時間を午後8時まで延ばす。

 全フロアのリニューアルは2009年秋までかかる予定で、同社執行役員の鈴木庸・日本橋本店副店長は「売り上げの4割強を占める食品、化粧品売り場の成功がきわめて重要」と話した。売り上げ目標は食品が前年比25%増、雑貨が同10%増を見込んでいる。

 少子高齢化などで国内市場が縮小するなか、百貨店各社は唯一成長が見込まれる首都圏で生き残りを図るため、大規模改装に着手している。こうした流れは「体力勝負になっており、さらなる業界再編を加速する一つのきっかけになっている」(大手百貨店)との声もある。

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