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【社会】

ニセ眼科医を逮捕へ 岐阜県警が事情聴取、無資格診療容疑

2007年10月2日 14時57分

 岐阜県大垣市内の男(32)が医師の資格を持たずに同県北方町で眼科診療所を開設していた問題で、県警生活環境課と北方、岐阜中、大垣署の合同捜査本部は2日、医師法違反(無資格者の医業禁止)の疑いで男の事情聴取を始めた。容疑が固まれば、逮捕する方針。

 調べでは、男は医師の資格がないにもかかわらず、2005年11月18日から今年7月31日まで、北方町のショッピングセンター内の眼科診療所「アイクリニック北方」を開業し、コンタクトレンズに関する診療行為などをした疑いが持たれている。

 関係者によると、男は「優しい」「(診察が)速い」などと評判が良く、アイクリニック北方で診た人は約7千人に上る。県警は8月初旬に県からの情報提供で捜査を始め、これまでに男を任意で聴取したところ、無資格での開業を認めていた。県警は動機や診療行為の実態などを追及する。

 男は周囲に大阪市立大卒と言っていたが、同大に該当者はなく、県警の家宅捜索では男の自宅から医学関係の書籍などが押収された。県警は男が独学で知識を得ていたとみている。

 男は県岐阜保健所に医師免許証のコピーを提出していたが、登録番号は別の医師のものだった。県警は別人の免許証の名前部分に男が自分の名前を張り付けコピーし偽造したとみて調べる。男は保険医登録もしており、県警は診療報酬をだまし取っていなかったかについても捜査する。

 アイクリニック北方の開業前に、男は同県関市片倉町で「関アイクリニック」を営み、大垣市藤江町の「名和病院」で眼科医として勤務していた。同県本巣市の一部の小中学校と保育園では、学校医などとして今年5月に健康診断の眼科検診を担当していた。

(中日新聞)

 

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