【ソウル西岡省ニ、堀山明子】韓国の盧武鉉(ノムヒョン)大統領は2日朝、北朝鮮の金正日(キムジョンイル)総書記との会談のためソウルを出発。韓国大統領としては初めて陸路で南北軍事境界線を越え、正午前、平壌に到着した。平壌の4・25文化会館前の歓迎式典会場には金正日総書記が出迎えた。南北首脳会談は00年6月、空路平壌入りした金大中(キムデジュン)大統領(当時)が金総書記と会って以来7年ぶりで2回目。北朝鮮核廃棄に向けた6カ国協議の進展を受け、盧大統領は出発前、2泊3日の北朝鮮滞在中、朝鮮半島の「平和定着と経済発展」を最優先で論議する方針を明らかにした。
盧大統領は出発に先立ち青瓦台(大統領官邸)で行った国民向け演説で「前回の首脳会談が南北関係の新しい道を開いたとすれば、今回の会談はその道にいまだに積み重なる障害物を片付ける会談」と意義付けた。その上で「平和定着と経済発展を共にもたらす、実質的で具体的な進展を遂げるよう努力したい」「6カ国協議の成功を促進し、朝鮮半島と北東アジアの平和に寄与する会談になるよう最善を尽くす」などと抱負を述べた。
主要閣僚や財閥トップら各界の代表、記者団など300人が同行する長大な車列は、南北を縦断する京義線鉄道に沿った道路を北上し、南北軍事境界線の手前で停止。盧大統領は境界線まで30メートルの地点で専用車を降り、感慨を述べた後、権良淑(クォンヤンスク)夫人らとともに徒歩で越境、北朝鮮側で金総書記の側近とされる崔承哲(チェスンチョル)・朝鮮労働党統一戦線部副部長らの歓迎を受けた。
盧大統領は歓迎式典に参加後、午後には北朝鮮の金永南(キムヨンナム)最高人民会議常任委員長と会談する予定。北朝鮮滞在中、金総書記と数回の会談を行い、朝鮮半島の平和体制構築や南北経済協力の拡大などを盛り込んだ共同宣言の署名を目指す。
韓国と北朝鮮は今年7月初めから首脳会談に向けた接触を始め、8月8日に同月28~30日の日程で平壌で開催すると同時に発表した。しかし、北朝鮮側が深刻な水害を理由に10月初めに延期するよう申し入れた。
毎日新聞 2007年10月2日 11時38分 (最終更新時間 10月2日 12時42分)