◇県議会一般質問で明らかに
5月に新病棟がオープンしたばかりの県立がんセンター(太田市高林西町)の婦人科が1日から休診となったことが同日、分かった。県議会一般質問で金田克次氏(自民)の質問に谷口興一病院局長が答えた。
金田氏が「今、休診している診療科目は」と尋ね、谷口局長が「10月1日から婦人科が休診している。ドクターが退職してしまった。一番上の中核となる人は他県へ行き、もう1人は群馬大学へ帰った」と答弁。詳しい退任理由は分からないとし「やる気をなくしたことは事実。(理由の)一つは待遇問題だと聞いている」と明らかにした。
同局によると、昨年12月、派遣元の同大から同科の3医師を引き上げたいと通知があった。このうち、今年4月に1人が退職し、県と同大の協議で、60代の男性医師が常勤で、40代の男性医師が週1回勤務の非常勤で残り、5月以降も新病棟に移って診療を続けてきた。ところが、8月下旬になって、2人から退職したいと申し出があり、9月30日付で退職し、婦人科は休診を余儀なくされた。
同局は、同大を含め、東京医科歯科大や独協医科大にも医師確保への協力を呼びかけているという。同センターの婦人科へは06年度だけで延べ1万人を超える外来があった。【塩崎崇】
毎日新聞 2007年10月2日