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天気予報:スパコン導入後に的中率下げた韓国気象庁

 気象庁が世界最高水準のスーパーコンピューターを2004年に導入したものの、気象庁が発表する天気予報の的中率は、むしろ導入する前よりも低下していることが分かった。こうした現象は、韓国気象庁の人材や天気予報システムが大学の成績でいうと「C-」レベルに相当し、先進国に比べて大幅に遅れを取っていることに起因する、との分析結果が出た。

 気象庁が30日、国会科学技術情報通信委員会の金泰煥(キム・テファン)議員=ハンナラ党=に提出した「気象速報分析資料」によると、04年から昨年までに集中豪雨や大雪、黄砂、台風などに対し、気象庁が発表した注意報や警報の的中率は、平均72.1%にとどまったという。2台目のスーパーコンピューターを導入する前の2000-03年(79.4%)よりも、むしろ的中率は下がったのだ。特に、夏の集中豪雨では、12時間にわたって平均80ミリ以上の猛烈な雨が降ることが予想される場合は「大雨注意報」を、150ミリ以上の場合は「大雨警報」をそれぞれ発表することになっているが、これらの注意報や警報の的中率は、スーパーコンピューター導入前の74.7%から導入後には66.3%へと低下した。今日か明日中に雨が降るかどうかを予想する場合でも、的中率は03年の85.1%から昨年は84.9%へとやはり下がった。

 これと関連し、気象庁を統括している科学技術部が、今年7月に気象技術を専門とするコンサルティング会社に「気象庁の予報能力診断」を依頼した結果、こうした問題は予報官らの能力不足と予報システムの立ち遅れに起因していることが分かった。

 本紙が入手したコンサルティング会社の報告書によると、的中率が低い原因は「スーパーコンピューターの性能は優秀だが、同スーパーコンピューターを活用し、天気予報のデータを算出するコンピューター・プログラム(数値予報モデル)が老朽化している上に、気象庁の各種予報システムや予報官らの能力(専門性+判断力)が先進国の水準を大幅に下回っているため」だという。気象庁の数値予報モデルについては100点満点中72点で「C-」、予報官の能力は78点で「C+」となった。

 これについてコンサルティング会社「テクノベーション・パートナーズ」のヒョン・ジェホ博士は、「天気予報が間違った場合、なぜ間違ってしまったのかを事後分析し、これを見直すシステムが必要となってくるが、こうした事後分析システムがいまだ構築されていない」と話した。

 また「天気予報の的中率を高めようとすれば、短期的にはコンピューターのプログラムを改善する必要があり、ひいては予報官の能力を向上させるための総合的組職改革が必要だ」と指摘した。気象庁に対する同調査はまもなく終了し、10月19日にも最終報告書が提出されることになっている。

パク・ウンホ記者

イ・ジェジュン記者

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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