天気予報:最新スパコンで17年前のプログラム運用(上)
気象庁は先週土曜日(29日)午前、「今日はソウルと京畿、江原、忠清道地方には雨が降らず、慶南と全羅地方のほとんどの地域で雨が降る」との予報を発表した。しかし中部地方はほぼ全域で土曜日の夕方から服がびしょ濡れになるほどの雨が降り、逆に南部では雨がまったく降らなかった。天気予報の正確度は46.1%で的中率は半分にもならなかった。前日の28日夜の予報はさらにひどかった。「土曜日は全国のほとんどの地方で雲が多く、日曜日は晴れる」という予報だったが、29日の土曜日から降り始めた雨は、全国のほとんどの地域で日曜日の朝まで降り続いた。そのため30日の気象庁ホームページには、「誤報で商売ができなかった」「気象庁は閉鎖せよ」など市民からの抗議が相次いだ。
気象庁はこれまで誤報について、「地球温暖化などで気象異変が相次ぎ、天気予報がさらに難しくなっているため」と弁解してきた。しかし根本的な原因は気象庁の内部にあることが明らかになりつつある。
◆ハードウェアは最先端、ソフトウェアは旧式
気象庁の予報能力を診断しているコンサルタント会社の関係者は、「(スーパーコンピュータを導入するなどの投資を拡大しているにも関わらず、天気予報の正確度が落ちている)直接の原因は、天気予報のデータをスーパーコンピュータで算出するプログラム(数値予報モデル)が改善されていないからだ」と指摘した。この関係者は特に、「性能が世界的に見ても最低レベルのこのプログラムを、気象庁がなぜこれまで変更せずに使っているのか分からない」と述べた。
数値予報モデルは、気温や風向・湿度など様々な気象観測データを膨大な方程式で構成されたコンピュータ・プログラムに入力し、天気を予想できるようにするソフトウェアだ。現在気象庁が運用している10以上の数値予報モデルのうち、地球全体を一定の間隔に分ける「全地球モデル」が予報の正確度を向上させるのに最も大きく貢献するのだが、気象庁は1991年に日本からこのモデルを導入して以来、17年間変更を加えていない。
問題はこのモデルの性能が落ちているという事実が数年前からすでに国内外で広く知られていたという点だ。世界気象機関の評価によると、韓国の気象庁が使用しているモデルの正確度は2000年の時点で世界8カ国で最低、2001年からは10カ国中9位となった。2005年には11カ国のうち10位だった。とりわけ国際的に気象先進国とされている国々が様々な新モデルを引き続き開発・使用しているにも関わらず、韓国の気象庁は旧モデルを引続き使用してきたのだ。
これに対し気象庁は、「新モデルを輸入するよりは、不十分であったとしてもこれまでのモデルを改良して使用した方が良いと判断した」と明らかにした。これまでの17年間は少しずつプログラムを改良して適用する程度で満足してきたということだ。
パク・ウンホ記者
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