首都圏放送センター

2007年10月2日 6時34分更新

患者の転院先確保など要望へ


東京都から災害時の拠点病院に指定されている北区の「東十条病院」が、今月末で診療の休止を決めたことを受けて、北区は2日、病院側に対して入院患者の転院先の確保に万全を期すことなどを要望することにしています。

東京・北区の東十条病院は、16の診療科を持つ民間の総合病院で、東京都から災害時の拠点病院に指定されているほか、1か月に1万5000人余りの外来患者が訪れる地域の中核病院です。
しかし、今後、医師の退職が相次ぎ適切な医療を行うことができなくなるとして、今月末ですべての診療を休止する方針を決めました。これを受けて北区は、現在、61人いる入院患者の転院先の確保に万全を期すことや、診療再開の見通しを早急に示すよう求める要望書を、2日、病院側に提出することにしています。
また、区では診療休止の理由について、病院側が、日本大学から派遣されている医師が引き揚げてしまうためとしているのに対して、大学側が、「派遣しないとは決めていない」として見解が食い違っていることから、診療休止を判断した詳しい経緯についても病院から説明を求めることにしています。