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政策投資銀総裁に室伏氏、政策金融公庫は安居氏

2007年09月28日13時15分

 [東京 28日 ロイター] 財務省は28日、日本政策投資銀行、国際協力銀行、国民生活金融公庫の3政府系金融機関の総裁人事を発表した。日本政策投資銀のトップには室伏稔・伊藤忠商事<8001.T>元社長が10月1日付で就任することになり、民間人からの登用となった。国際協力銀と国民生活公庫の総裁は、引き続き元財務省事務次官が就くが、2008年10月の日本政策金融公庫への統合時には、安居祥策・元帝人<3401.T>社長がトップに就任することを明らかにした。

 日本政策投資銀行の幹部人事は、小村武総裁(元財務次官)と山口公生副総裁が9月30日に任期満了で退任し、10月1日付で室伏氏が総裁に、藤井秀人前財務次官が副総裁に就任。荒木幹夫副総裁は留任する。

 日本政投銀は2008年10月1日に株式会社に衣替えとなるが、民営化会社のトップには室伏氏、ナンバー2に藤井氏が就任する。

 国際協力銀行は9月30日に篠沢恭助総裁(元財務次官)が任期満了で退任し、田波耕治副総裁(元財務次官)が昇格。田波副総裁の後任は補充せず、森田嘉彦副総裁は留任する。

 国民生活金融公庫は薄井信明総裁(元財務次官)が留任し、9月30日に任期満了で退任する高木俊明副総裁の後任には木村政之理事を充てる。同じく任期満了で退任する原口恒和副総裁の後任の補充は行わない。

 国際協力銀行の国際金融部門と国民生活金融公庫は、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫と2008年10月1日に統合して株式会社化され、日本政策金融公庫として新発足する。新機関のトップには安居祥策・中小企業金融公庫総裁(元帝人社長)が就任する。

 額賀財務相は28日の閣議後の記者会見で、今回の政府系金融機関の幹部人事について「民間人を登用するとの方針の下で人選を進めた」とし、08年10月の民営化会社のトップに就任する室伏氏と安居氏について「新たなスタートにふさわしい、経験豊富で人格・見識に優れた人材」との評価を述べた。民営化まで国際協力銀と国民公庫の総裁を務める田波氏と薄井氏は、それぞれ「(日本政策金融公庫への統合で)幕引きを担ってもらう」としている。

 今回の人事で、3機関の総裁・副総裁の財務省OBは、現行の6ポストから3ポストに減少するが、民営化後の日本政策投資銀のナンバー2に前財務次官の藤井氏が就くなど主要ポストも確保した。

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