宇宙航空研究開発機構などは1日、9月に同機構種子島宇宙センター(鹿児島県南種子町)から打ち上げた月周回衛星「かぐや」が、搭載しているハイビジョンカメラで初めて撮影した地球の動画を公開した。
9月29日、かぐやが地球の周回軌道から離れ月に向かって飛行中、地球から約11万キロの位置で撮影した。
真っ暗な宇宙空間に、ほぼ右半分が太陽光で照らされて青く輝く地球が浮かび、南米大陸の西海岸の海岸線や、大西洋上にある雲がくっきりと映っている。
宇宙機構によると、今回の撮影はカメラの点検が目的で、正常に作動することが確認された。地球のハイビジョン映像は、高度約340キロのスペースシャトルなどの軌道から撮影した例はあるが、これほど遠くからとらえたのは初めて。