お笑いタレント長井秀和さん(37)が5月にフィリピンで男数人に身柄を拘束され、「解放金」名目で振り込んだ計約1100万円をめぐり、振込先の掛川信用金庫と島田信用金庫に返還を求める訴訟を、静岡地裁に起こしていたことが1日、分かった。 9月25日に第1回口頭弁論が開かれ、両信金は反論の答弁書を提出。両信金とも取材に対し「係争中なので詳しくは話せないが、請求棄却を求めて争う」としている。 訴状などによると、長井さんは5月末、滞在先のフィリピンで、警察官を名乗る男ら数人に「女性にわいせつな行為をした」と言われ、身柄を拘束された。 男らは「この国ではアンダーマネー(わいろの意味)が通用する。芸能人は1130万円が相当」と言い、両信金への送金を要求。長井さんは日本の妻を通じて現金を振り込み、解放された。口座はすぐに凍結され、全額が両信金の口座に残っているという。 長井さんの所属事務所によると、現地警察は長井さんを拘束した事実はない、としているという。事務所は「こちらは悪いことをしていないのに拘束され、混乱した状況で現金を振り込まされた詐欺の被害者」と話している。 長井さんは「間違いない」などの決めぜりふで人気のタレント。事務所を通じ、わいせつ行為を否定した上で「日ごろ『気をつけろ』と叫んできた私が、ミイラ取りがミイラになるという状態でお恥ずかしい限り」などとコメントしている。 |