こんにちは赤ちゃん訪問事業:各務原市が始めて半年 口コミで広がる利用者 /岐阜
9月27日12時0分配信 毎日新聞
◇地域で子育て、サポートしよう−−先輩ママがアドバイス、情報提供
先輩ママが新生児がいる家庭を訪問し、情報提供をしたり相談にのる「こんにちは赤ちゃん訪問事業」を各務原市が始めて、半年がたつ。この取り組みは母親たちの間に口コミで広がり、少しずつ利用者が増えている。核家族化が進む中、子育てする親が孤立するのを防ぎ、地域で子育てをサポートしていこうとしている。【鈴木敬子】
「腰、痛くない? 抱っこしてると、体がえらい(つらい)ね」。訪問スタッフの野中好子さん(61)が、なかなか寝付かない生後2カ月の長男、滉人君をあやす加藤万希子さん(28)に語りかけると、加藤さんの表情がほころんだ。
同市内で1年間に生まれる子どもは約1400人。年々、子育てに関する相談件数が増えているため、同市は今年4月から、市内の子ども館で実施している「子育てヘルパー養成講座」などを受講した先輩ママ15人に、訪問スタッフを依頼した。野中さんもその一人だ。
野中さんは3人の娘を育てた。次女を育てたときは精神的なストレスから母乳が出なくなった。三女には先天性の股関節脱臼があったが、三女が風邪をひいて検診を受けなかったため、発見が遅れた。こうした経験を踏まえ「検診はしっかり受けて、健康状態をチェックした方がいいですよ」と加藤さんにアドバイス。子どもの成長段階を尋ねられると、「成長にもその子なりの特徴がある。遅いと心配になるかもしれないけれど、あまり気になさらないで」と自分の経験を思い起こしながら答えた。
野中さんは「子どもが大好きなので、この事業にかかわらせてもらえて、とってもうれしい。今の若いお母さんの中には内にこもって子育てに深く悩んでいる人もいる。少しでもそういう人の力になれたら」と話す。
約30分間の訪問時間の間には、具体的な情報提供もする。生後3カ月以降に行われるポリオの予防接種は春と秋しか接種の機会がないため、来月の予防接種の場所と日時を知らせた。大垣市内の保健師の友人から訪問を受けるよう勧められた加藤さんは、「いろいろ情報が分かって良かった。他の友だちにも勧めたい」と話す。
同市子育て支援課によると、現在は希望者の家を訪問し、利用者は約100件ほど。来年度からは、生後4カ月以内の子どもがいる全戸の訪問を計画しているという。「マニュアル通りにできないのが子育て。たくさんの引き出しを持っている訪問スタッフの力を借りながら、地域全体で子育てをバックアップする体制を作っていきたい」と話している。
9月27日朝刊
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