ヨット転覆し、女児2人が死亡 広島・江田島の沖合で2007年10月01日00時40分 30日午後3時ごろ、広島県江田島市沖美町是長の沖美ブルービーチの沖合で、医師の正岡良之さん(43)=同県呉市本通1丁目=が操船するヨット(長さ3.44メートル)が転覆した。乗っていた正岡さんと5〜9歳の子ども5人が海に投げ出され、近くの釣り人らに救助されたが、正岡さんの娘で私立広島三育学院小3年の沙也加さん(9)と、幼稚園児の林優妃ちゃん(5)=広島市南区西荒神町=が搬送先の病院で死亡した。広島海上保安部によると、ヨットには救命胴衣が2着しか積まれておらず、同保安部は正岡さんが2人に救命胴衣を着用させていなかった疑いが強いとみて経緯を調べている。
同保安部などによると、ヨットは正岡さんが所有する主に競技用のタイプで、法的には定員が定められていないが、通常は2人程度とされる。正岡さんが沖合で旋回しようと船体を傾けたところ、横転したという。釣りをしていた人たちがボートで駆けつけ、おぼれている沙也加さんと優妃ちゃんを引き揚げた。助かった子どもの1人は、亡くなった2人について「救命胴衣を着用していなかった」などと同保安部に話しているという。救助した人たちは、転覆直後に子ども5人のうち2人が1着の救命胴衣につかまっているのを目撃していたという。 正岡さんらは同じ小学校の子どもたちと保護者のグループ計17人で近くにある正岡さんの別荘に遊びにきていたという。 江田島市消防本部能美出張所によると、消防隊員が現場の浜に到着した際、正岡さんらが、沙也加さんと優妃ちゃんに人工呼吸や心臓マッサージなどの応急措置を続けており、他の子どもたちは泣きじゃくっていたという。 優妃ちゃんは、両親と兄の4人家族。同じマンションに住む女性は「会えばあいさつをしてくれる元気な子で、昨日エレベーターで会ったときもニコニコと笑っていた。突然のことで何とも言えない」と声を落とした。 現場は、保養所や別荘の立ち並ぶ地域で、海水浴場や漁港がある。 PR情報この記事の関連情報社会
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