高速起動のタブ切り替え型PDFビューア
クセロReader ZERO
http://xelo.jp/xelopdf/readerzero/
(池田 豪彦)
WindowsやMacintosh、UNIXなど、あらゆるパソコンの環境で表示と印刷ができるフォーマットとして、世界中で広く使われているPDFファイル。レイアウトを崩すことなく、送り手と受け取り手が全く同じモノを閲覧できる。こうした特徴から、さまざまな業界・業種でデータのやり取りに活用されているほか、最近は製品マニュアルをPDFファイルでのみ提供する企業も多い。誕生から15年が経過し、一般に普及している今となっては改めて説明するまでもないだろう。
それだけ普及しているPDFファイルだが、利用者が共通して抱くことの多い不満がひとつある。それはPDFファイルを開くときに使用する、アドビ提供のオフィシャルリーダー「Adobe Reader」の動きがやや重く感じること。そのため、とにかく速く、軽くPDFファイルを開くことに特化したリーダーの類が、草の根のフリーソフトとしてたくさん開発・配布されているが、クセロが提供している「クセロReader ZERO」は、かつて有料で提供されていた高機能リーダーを無料化したお得感たっぷりなソフトだ。
「クセロReader ZERO」の特徴は動作が軽快なのはもちろん、それに加えて複数のPDFファイルを開くときに便利なタブ機能が搭載されていることだ。PDFファイルの名前が表示されたタブが横にズラッと並び、複数のファイルのタブを切り替えながら見られるのは、一度慣れてしまうと後戻りできないほど利便性が高い。さらに、PDFファイル内の文字列を検索できる機能や、ページの並び替え、回転、削除といった、小技ながらあると便利な機能が実装されている。
また、あまりほかのPDFリーダーにはない特徴的な機能はタイムスタンプ機能だ。PDFファイルの四隅のどこかにタイムスタンプを埋め込むことにより、その時点でPDFファイルが存在していたという「存在証明」や、タイムスタンプ埋め込み後の編集の有無を証明する「非改ざん証明」となる。これら「証明」があることで、電子ファイルの信頼性が向上するわけだ。
「クセロReader ZERO」の利用は無料だが、ユーザー情報を登録した上でシリアル番号の請求が必要。もしアドビの「Adobe Reader」が「重い」と感じるのであれば、試しに利用してみたいソフトだ。
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