【ニューデリー30日共同】インドが対中国軍事抑止力強化のため中国国境近くの2カ所に空軍基地を新たに整備し、核兵器の搭載も可能なロシア製の新鋭戦闘機スホイ30の配備を進めていることが30日分かった。インド軍当局がこのほど一部記者団に基地を公開した。
インドは4月、核弾頭搭載可能な中距離弾道ミサイル「アグニ3」の発射実験に成功、核戦力で優位に立つ中国を追う立場だが、同じスホイ戦闘機などで空軍力を急速に強化する中国をにらみ、国境付近の基地整備で、より実戦に即した抑止力を目指しているもようだ。
基地は北部ウッタルプラデシュ州バレーリーと北東部アッサム州テズプル。バレーリーでは既に2個飛行中隊が配置済みで、テズプルにもあと半年で2個中隊が配置される。インドの軍事専門家によると、スホイ30は航続距離3000キロで、150―250キロ離れた中国国境には8分で到達が可能という。
バレーリー基地には戦闘機八機を収容できる大型格納庫のほか、航空電子工学の研究施設も建設中。(17:01)