ヤマダ電機:キムラヤを買収、連結子会社に 都心進出拡大
家電量販店最大手のヤマダ電機は25日、東京都心などでディスカウントストア「キムラヤ」を展開するキムラヤセレクト(東京都港区)を買収し、連結子会社にすると発表した。郊外店が主体のヤマダは今年7月、東京・池袋に都内初の駅前大型店を開業している。ヤマダは家電量販店7位のベスト電器との提携を目指し同社株の買い増しも進めており、家電量販業界でのシェア拡大とともに都心部への本格進出も図る。 ヤマダは26日に投資ファンドのアセット・マネジャーズから、キムラヤ株の94.25%(7万3433株)を取得する。買収額は50億円台とみられ、残る株式も追加取得し年内に完全子会社化する方針。 キムラヤは東京・新橋や神保町などの駅前に16店を展開し、06年8月期の売上高は294億円。高級ブランド品やAV(音響・映像)家電を扱っている。ヤマダは商品の共同調達などで仕入れ値を削減し、両社の販売力を強化する。ヤマダはJR新橋駅前への出店も検討しているとされるが、キムラヤ新橋本店をヤマダの店舗に転換する可能性もある。 キムラヤはかつて家電を中心に扱っていたが、家電量販店5位のビックカメラが有楽町店を開業したあおりで04年に民事再生法の適用を申請。ファンド傘下で再建を進めていた。 ヤマダは今年6月、マツヤデンキなどを傘下に持つぷれっそホールディングスを買収するなどM&A(企業の合併・買収)による規模拡大を加速。新宿、渋谷などへの出店も計画・検討している。【宮島寛】
毎日新聞 2007年9月25日 21時03分
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