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政治

 
 

「安倍首相は臆病者」英メディア酷評

 【ロンドン=木村正人】安倍晋三首相の突然の辞意表明から一夜明けた13日、英紙フィナンシャル・タイムズが1面で「武士道ではない。臆病(おくびょう)者だ」というヘッジファンド関係者の話を伝えるなど、英メディアは一様に厳しい反応を示した。その一方で、日本が派閥政治、利益誘導といった旧来の政治文化に逆戻りすることに強い懸念を示し、国際社会で堂々と振る舞える指導者の登場を求めた。

 同紙は1面、解説面など4ページにわたって「安倍辞任」の関連記事を掲載した。「もう1人の小泉純一郎前首相を求む」と題した社説では、辞任の表向きの理由は「11月1日に期限が切れるテロ対策特別措置法の延長問題」だが、安倍氏が相次ぐ自民党内の不祥事と政治的なつまずきに政権を維持する意思を失ったのは明白だと分析した。

 安倍氏の唯一の功績は小泉前首相の靖国神社参拝で悪化した中国との関係改善とする一方で、経済、社会の改革は進まなかったと振り返った。今回の辞任で、日本の政治が自民党の派閥から順繰りに首相を選ぶ「回転ドア方式」に戻る危険性に懸念を示した。

 解散・総選挙になれば新しい時代の夜明けを迎える可能性もあるが、自民党を離党した旧来の政治家に率いられる最大野党の民主党が現在よりよい政治を行う保証はないと指摘。同紙は「日本は小泉氏のようにカリスマ性と政治的手腕を兼ね備えた政治家を必要としている。しかし、悲しいことに候補者は見当たらない」と締めくくった。

 タイムズ紙も「安倍氏の後にはリンカーン米大統領(のような指導者が求められる)」という社説を掲載。日本は国際社会で発言することに臆病で、世界の外交舞台から遠ざかっていると非難されてきたが、「つまらない政治的野心にとりつかれた経済大国」という評価を修正する必要がないことを世界に印象づけたと記し、「政治の後退の合図ではなく、創造的で時代に合った指導者を選ぶ目覚めの時にすべきだ」と注文をつけた。

 ガーディアン紙も、国際社会を「大また」で歩ける指導者が必要だが、有力な後継者とされる自民党の麻生太郎幹事長は漫画好きでその資質はなさそうだと酷評した。

(2007/09/13 20:53)

 
 
 

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