強盗:青森の純金こけし強奪も計画 呉被告を再逮捕
大阪府や奈良県での模造散弾銃を使った連続緊縛強盗事件で、府警四條畷署捜査本部は29日、青森県黒石市の「津軽こけし館」に展示されている純金こけしを奪う計画を立てていたとして、大阪市天王寺区の会社経営、呉健三被告(60)=強盗罪などで起訴=を強盗予備容疑などで再逮捕した。一連の事件で逮捕は7回目。呉容疑者は「純金こけしは知っているが、身に覚えがない」と否認している。 調べでは呉容疑者は3月19日午後4時ごろ、純金こけし(時価約1億5000万円相当)を奪おうと、模造散弾銃を用意して同館で強盗の機会をうかがうなどした疑い。同館では何者かがガラスを割って侵入する事件が相次ぎ、当時も青森県警の警察官が警戒中だったため実行しなかったとみられる。 捜査本部は大阪市内の呉容疑者の会社事務所から、同館のパンフレットや、防犯カメラの位置を撮影した写真を押収。呉容疑者のメモなどから、同館を下見していたことも分かった。 黒石市の純金こけしは、竹下内閣が88年度から2年間かけて取り組んだ「ふるさと創生事業」の1億円を使って製作。純銀こけし(時価約170万円相当)とともに展示されている。同市は財政難から純金こけしを売却する方向で、住民有志が展示を継続するため純金こけしを購入する共同オーナー(一口1万円)を募っているが、約8000万円しか集まっていないという。【隅俊之、小林慎】 毎日新聞 2007年9月29日 20時05分
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