人命を救う救急隊員が現場で暴力を振るわれたり、救急車を壊されたりする被害が相次いでいる。東京消防庁によると、昨年1年間で過去2番目の46件が発生、今年もこれに迫るペース。飲酒者が暴れるケースが多く、心の傷に苦しむ隊員もいるという。盛り場の救急出動に消防隊員を同行させるなど対策を進めているが、全体の増勢には歯止めがかかっていないのが実情だ。
同庁によると、救急隊員への暴力や救急車を壊すといった「妨害行為」は2005年に48件発生。3年前と比べほぼ倍増し過去最多だった。06年も同水準で、07年も9月21日までに35件発生。酒に酔った搬送対象者や関係者が一方的に言いがかりをつけるなどして暴れたケースが大半という。(19:31)