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[2007年 9月 29日]
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惨敗続投:ドキュメント安倍政権 テロ特措法、米が延長要請

 ◇菅氏「与党はクリンチにくる」/自民「反対させておけばいい」

 参院与野党逆転の余波が日米関係にも広がっている。11月1日で期限が切れるテロ対策特別措置法の延長に、民主党代表・小沢一郎が公約通り反対を明確にしたからだ。シーファー駐日米大使は1日付の英フィナンシャル・タイムズ紙で「日本は責任ある国際社会の一員だ。この問題はもう重要ではないとか、貢献したくないとか決定してほしくない」と日本の対応をけん制していたが、小沢への面会要請は小沢側から拒否された。

 米軍中心のアフガニスタンでのテロ掃討作戦支援のため、インド洋で海上自衛隊が実施する給油活動は「燃料の精度が高く、インド洋で活動する艦船の宝」(米国防総省関係者)と評価が高い。日本政府当局者も「この給油活動があったからイラクの陸上自衛隊が撤退しても日米関係は大丈夫だった」と言う。

 延長法案が国会を通過しなければ、海自も撤退となる。クリントン米政権下で国防次官補代理だったカート・キャンベルは「延長が否決されればとんでもないことになるだろう」と話した。

 日本の外交・防衛当局も慌てている。外務省幹部は「期限切れで海自撤退となった瞬間、日本はテロとの戦いで国際社会の非主流派に転落だ」と危機感をあらわにする。防衛省幹部は米側に「参院で否決されても衆院で3分の2の賛成があれば成立する」と日本の国会ルールを説明しているが、それでも期限まではギリギリだ。

 自民党の安全保障調査会長でもある前副総裁の山崎派会長・山崎拓は、2日の同派会合後、記者団に「7日からの臨時国会会期を4日間などとせず11月までやるとか、お盆明けの首相外遊をやめてすぐまた国会を開くとかしないと柔軟な対応はできない」と語った。

 民主党は小沢の方針に沿って動く構えだ。代表代行の菅直人は2日の記者会見で「与党はあらゆる問題で、ここまで譲るから何とかならないか、とクリンチしてくる。クリンチ戦術の中の国民の目に見えないところで、じゃここまで譲ろうというやり方はとらない」と話した。

 一方で、自民党内には「小沢が反対するなら反対させておけばいい」という見方もある。

 参院選後の先月末、首相・安倍晋三の出身派閥である町村派会長の町村信孝と、高村派会長の高村正彦が会った。ともに外相経験者だ。

 衆院で延長法案を通過させるが、参院は民主党の反対で採決できず廃案になってもいい。民主党の対米軽視を印象付けることになる。テロ対策は他の面でしっかりとやる−−。2人はこんなやりとりを交わした。

 在米の日本人外交官はつぶやいた。「この延長問題は日米関係がなだれを打ってマイナスに進むか、一時的な政治現象にとどまるかの分岐点になるかもしれない」(敬称略)

毎日新聞 2007年8月3日 東京朝刊

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