【ボルティモア=本間普喜】ヤンキースは28日、敵地オリオールパーク・アット・カムデンヤーズでア・リーグ東地区4位のオリオールズと対戦。松井秀喜外野手は5番左翼で先発出場し、1死二塁で迎えた5回の第3打席で右前適時打を放ち、3打数1安打3四球1打点だった。松井のタイムリーは9月22日のブルージェイズ戦以来、実に5試合ぶり。試合は延長10回、ヤンキースが9−10でサヨナラ負け。10年連続の地区優勝を逃した。
プレーオフを目前に控えながら、松井が不振にあえいでいる。この日は5試合ぶりのタイムリーを放ったものの、これが“復調の兆し”となるかといえば、大いに疑問の残るところだろう。
7月に13本塁打を放って月間MVPを獲得しながら、8月はわずかに2本。9月もここまで2本と、豪快なアーチはすっかり鳴りを潜めてしまっている。「明日はホームランだ」という吉野家のCMがむなしく聞こえてしまうのも無理はない。
もちろん、どんな選手にも好不調の波は付き物だが、その波があまりにも激しすぎるのも困りもの。ひざの痛みや疲労などの要因はあるにしても、7月が輝いていただけに、ファンがその落差に失望を感じてしまうのも当然といえる。
「自分としては、それほどバッティングが悪いとは思っていないんですが、周りがそう見ているのなら良くないんでしょうね」
コメントもいつになく弱気で、自信喪失状態に陥っているのがわかる。レギュラーシーズンは残りわずか2試合。その後はプレーオフが待ち受けているが、この調子では出番が激減しかねない。
加えて、このまま尻すぼみで終わるようなら、来季以降にも不安が残る。33歳−。体力的にもピークを過ぎ、後は坂道を転がり落ちるだけだとしたら…。そんな末路はあまりにも寂しすぎる。
松井には、全米が注目するプレーオフでの爆発を期待するしかない。
【関連記事】
・
【記者ブログ】長嶋さん、松井に電話してください!!
・
“青春の味”とコラボ 松井秀が吉野家CMに!
・
アジアの新拠点…ヤンキース、東京に事務所開設へ
・
【記者ブログ】松井がレジー・ジャクソンになる!
・
日本人5人に1人、ゴジラも悩んだ不眠症