プレーパークは、子どもの自主性に任せ、自分のしたいことに責任を持って自由にチャレンジできる遊び場で、1940年代にヨーロッパを中心に広がった。日本でも70年代以降、各地に誕生し、約200カ所で開かれている。子どもの興味や関心を引き出す環境をつくるプレーリーダーがいるのが特徴だ。
和歌山市では2001年からきのくにプレーパークの会が梅原児童遊園で梅原プレーパークを開催。里山を利用した遊び場で、子どもたちは自然体験や秘密基地づくりを楽しんでいる。
冒険あそび倉庫は子どもたちの遊びを応援するグループ。金川さんは同会と協力し活動を進めてきたが、「いつも遊んでいる場所でもやって欲しい」という子どもたちの声を聞き、「それなら子どもが集まっている街中の公園でもプレーパークを開いてはどうか」と考えた。里山と、生活圏にある公園での冒険遊びを区別するため、「公園プレーパーク」と名づけた。
同じころ、子ども劇場県センター(現・子どもNPO県センター)が和歌山市のわかやまの底力・市民提案実施事業で本町公園を会場にプレーパークを企画。プレーリーダーでもある金川さんに声がかかり、昨年十月、ロープを使って綱渡りなどをして遊んだ。「子どもたちはロープを使うのが新鮮だったようで、単純だけれど夢中になっていました」と同センター。
これをきっかけに、冒険あそび倉庫は、本町だけでなく他の公園にも広げようと、同市の向団地公園や福島公園で開催。子どもたちはロープ遊びに挑戦したり、泥だんご作りをしたり、思い思いの遊びを楽しむ。
「プレーリーダーは子どもたちに遊びを指導するのではありません。“こんな遊びがあるよ“”とヒントは出しますが、子どもたちがやってみたいと興味を持ったり、それを思いっきりできる場をつくり、見守るだけです」と金川さん。「公園に座り込んでお菓子を食べながらゲーム機をしている子も多いですが、それはそれでいい。ただ、みんなでワイワイするのも楽しいんだという体験をしてもらえたら」と話している。
本町公園は毎月第2土曜の午後、向団地公園は第4土曜(2、3月は休み)に実施している。問い合わせは冒険あそび倉庫(073・452・7217)。
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