札幌放送局

2007年9月28日 12時42分更新

“産婦人科医 離島で不足”


札幌市で開かれている、自治体が運営する病院で働く医師などによる「全国自治体病院学会」で、産婦人科医が離島で不足している現状などが報告されました。

この学会は全国のおよそ1000の自治体病院が参加して、27日から開かれているもので、臨床医学や地域医療などのテーマに分かれて発表が行われています。
このうち28日は、島根県の隠岐諸島にある隠岐病院の加藤一朗医師が、人口が5000人以上いる離島の病院を対象に、産婦人科の医師の数についてアンケートを行った結果を報告しました。
それによりますと、離島の病院の中で出産できる施設を持つ14の病院のうち、60%にあたる9つの病院で産婦人科医が1人しかいない他、医師を手伝う助産師が1人もいない病院が2か所もあるということです。
会場には医師など多くの医療関係者が訪れ、離島での出産を巡る厳しい状況についての報告に真剣に耳を傾けていました。
離島での出産の現状について報告した加藤医師は「行政と病院が一緒になって出産体制の維持を考えなくてはいけない」と話していました。