福田康夫首相は28日昼、自ら代表を務める「自民党群馬県第4選挙区支部」と、関連する政治団体「福田経済研究会」の06年政治資金収支報告書で、添付した領収書のコピーのあて名が書き換えられていたことを明らかにした。首相は記者団に「事務所の経理担当者が領収書を取り直す手間を省いた。利益を得たり不正をするということではない」と釈明した。
毎日新聞が情報公開請求で入手した資料によると、政党支部と政治団体が政治活動費として計上した支出のうち、少なくとも計7枚の領収書のあて名が二重線で消され、別の団体名が書き加えられていた。
首相は「十分注意しているが、うっかりということも中にはある。一点の疑いもないよう努力する。(事務所の)最高責任者として、汗顔の至りだ」と語った。
首相は26日の初閣議で「閣僚は政治資金の透明性を確保する責任が格段に大きい。万一、疑念を持たれる状況が生じた場合には、説明責任を十分果たせるようにしてほしい」と異例の指示をしていた。しかし、その後、石破茂防衛相と渡海紀三朗文部科学相の「政治とカネ」をめぐる問題が相次いで発覚した。
|