激しい応酬で完敗 前川氏に“倍返し”された菅長官の赤っ恥
加計学園を巡る疑惑を告発した前川喜平前文科次官を参考人招致した10日の閉会中審査。疑惑はクリアになるどころか、ますます深まった。
元文科省審議官の寺脇研氏(京都造形芸術大教授)はこう言う。
「キーパーソンの和泉洋人首相補佐官は欠席。政府答弁はメチャクチャ。加計問題は解明されたと納得する国民がいたら不思議なくらいです」
前川氏と政権サイドの主張は真っ向衝突。新事実や新文書は出てこなかったが、見モノだったのが菅官房長官や山本地方創生相との応酬だ。
国家戦略特区の選定が「加計ありき」だった舞台裏をバラした前川氏を、菅長官は「地位に恋々としがみついていた」と中傷。10日も、「前川氏から〈定年期限の3月まで続けさせてほしい〉との話があった」と繰り返し、杉田官房副長官を通じて定年延長の打診を受けたとおとしめようとしたのだが、前川氏が「そのような事実はございません」と正面から反論。「私は1月4日の時点で引責辞任を決意し、翌日に松野文科相へ申し出た。定年延長してほしいとか、3月まで在任したいとか、申し上げたことは一切ない」と言い切った。