優れたリーダーなら見逃さない「引き際」のサイン
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Inc.:あなたが現在の地位を築くまでの道のりは決して楽ではありませんでした。営業記録を打ち立てることから不況に負けずに生き残ることまで、会社の開業初日から株主や社員から尊敬と称賛を集めるリーダーとして頑張ってきました。しかし、あるときすべてが変わり始めます。今ではあなたのリーダーシップ戦略では成果が出ず、何かがうまくいっていないと感じることを否定できません。
もはや自分は今のポジションに最適な人間ではないかもしれないと認めるのはとても難しいことです。会社に心血を注いできたならなおさらです。しかし、その小さな声が頭の中でこだましているなら、周囲も同じように感じているかもしれません。引き際を誤らず辞職すべきときを見極める5つのサインをご紹介しましょう。
1. 仕事に行くのが憂鬱だ
組織のリーダーとして、職務と会社に対して情熱を持つことは絶対不可欠です。もうしばらくベッドから出たくないと思ったり、週末が早く来ないかなと思う瞬間は誰にでもありますが、自分の中に目的意識、モチベーション、高揚感があるので毎日オフィスに行けるのです。
その情熱が弱まり、あらゆる局面で消耗してしまうと、たちまちそれが山火事のように全社全体に広がってしまいます。そうなる前に、炎を消す戦略を立てるか、辞職すべきです。
2. 社員がどんどん辞めていく
社員の退職を「仕事を転々とする世代」のせいにしたり、採用マネージャーの不行き届きのせいにできる時代ははるか昔になりました。社員をつなぎとめることがだんだん難しくなっているなら、自分のマネージャーとしての力量を問うべきときです。社員がやめる理由はいろいろあるにしても、マネジメントから進歩成長の機会を与えられていると感じているかどうかにかかっています。
最後に社員とじっくり腰を下ろしてフィードバックをもらったのはいつだったでしょうか。思い出せないようなら、あなたのリーダーシップのスタイルは会社のニーズとあっていないサインかもしれません。
3. アイデアが枯渇している
かつて、壊れた蛇口からとめどなく流れ出す水のように、新しいアイデアやイニシアティブやキャンペーンを次から次へと思いつく時代がありました。インスピレーションがいたるところで湧き上がっていたので、会社はトレンドを追いかけるよりトレンドの先駆けをしていた時代です。
今はどうでしょう。その井戸は枯れてしまったようです。どうしたら企業文化を向上させられるか、どんな人を雇えばイノベーティブでいられるか、収益を増やすには何をすべきか、まるで考えつくことができません。コンフォートゾーンに留まりたいがためにいつのまにか変化に抵抗している自分に気づきます。それが会社のあらゆる側面に影響を及ぼし、社員にフラストレーションを与え、イノベーションが行き詰まり、成長を妨げています。
4. 部下を思いやれなくなった
月曜日の朝、自分のチームに「週末はどうだった?」と声をかけなくなり、会社の交流イベントに何カ月も出席していません。以前は夜更かししてまで対処していた仕事があったのに、今は夜はぐっすり眠っています。
愛が冷めたことを認めて構いません。人生は短いので、既に興味を失った人間関係に気を遣っている暇はありません。ですから、本意ではないことを口にしたり、無意味な喧嘩をする前に、別れましょう。立つ鳥跡を濁さずです。
5. 自分より適任の後任者がいる
今の役職に長い間ついているリーダーは、自分の代わりはいないと思うことがよくあります。それはもっともなことです。あなたほど会社のことをここまで良くわかっている人はいませんし、人脈の豊かさでも右に出る人はいないはず。おや、もしかして違いますか?あなたの後任になるのは決して簡単なことではありませんが、前述の4つのサインのうち少なくとも2つは思い当たるなら、自分のプライドより会社のニーズを優先すべきときです。
将来有望な人材を見つけることもリーダーの仕事のうちです。後任として自分よりはるかに適任だと思える人材が既に頭にあるなら、それを認めると自分が辞職することになるにしても、そうすることが正しい判断かもしれません。
Great Leaders Know When It's Time to Leave. Here Are the 5 Signs to Look For | Inc.
Mandy Gilbert(訳:春野ユリ)
Photo by gettyimages.