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【神奈川】デハ230形、旧1000形が復活 京急、28日に催し
京急電鉄でファンの人気を集めていた二種類の車両が、相次いで「復活」する。京急の前身の一つ「湘南電気鉄道」創業時から走っていたデハ230形は、劣化が激しいため今後二年かけて復元し、二〇一九年秋に横浜市西区みなとみらい地区に移転する新本社の一階で展示予定だ。京急で最も長い期間活躍し、七年前に引退した旧1000形は塗装し直し、二十八日に横須賀市で開く「京急ファミリー鉄道フェスタ」でお披露目する。 (志村彰太) いずれの「復活」も、京急の前身の一つ「大師電気鉄道」創業から、来年百二十年周年を迎えるのを機に企画した。 デハ230形は一九三〇年に運行を始め、七八年の引退まで五十五両が製造された。赤を基調とした塗装で、当時の最新技術を盛り込んで頑丈さと軽量化を両立させたという。担当する営業企画課の芹沢松一さん(46)は「高速化を実現し、今の京急のスタイルを確立した車両」と説明する。 引退の翌年、埼玉県川口市に譲渡され、同市内の青木町公園に展示されていた。野ざらしだったため、塗装ははげて車体がさび付き、窓は一部が割れ、内装もボロボロになっていた。今年、川口市から京急に返還されることになった。五月下旬に、横浜市金沢区の車両製造会社に運び込む。 「昔の技術や材料をできるだけ再現して復元したい」と芹沢さん。京急を定年退職した技術者らの協力も得て復元する。 旧1000形は、一九六〇〜二〇一〇年に運行した「最もポピュラーな車両」(芹沢さん)。三百五十六両が製造され、最盛期には京急全体の車両数の六割以上を占めた。引退後、横須賀市の京急ファインテック久里浜事業所に保管されており、塗装が劣化し始めたため「お色直し」することにした。 旧1000形は二十八日、久里浜事業所で開くファミリー鉄道フェスタでお披露目。その後の扱いは未定だが、芹沢さんは「愛された車両。何らかの形で活用したい」と話す。 デハ230形はフェスタで川口市との引き継ぎ式をする。また、同日までデハ230形の写真と思い出を記したメッセージを募集する。応募は東京都港区の京急の現本社に送るか、ホームページ(HP)から送信する。 芹沢さんは「デハ230形は当社で保有している写真が少なく、たくさん集まれば」と期待する。写真は今後、現本社で展示したり、HPで公開したりする。問い合わせは、ファミリー鉄道フェスタ事務局=電03(5275)5912=へ。 PR情報
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