釣り餌として知られるブドウムシはポリエチレンを食べて分解できる 10
新たな処分方法 部門より
釣り餌の「ブドウムシ」として知られるハチノスツヅリガの幼虫が、ポリエチレン(PE)を生分解できることが判明したそうだ(論文、Guardian、Consumerist)。
ハチノスツヅリガの幼虫は蜜蝋を食べて育つため、養蜂の害虫としても知られている。今回の研究は、趣味の養蜂家でもある研究者のFederica Bertocchini氏が、捕獲した幼虫をPE製の袋に入れて部屋に放置したことから始まったという。Bertocchini氏が部屋に戻ると、幼虫は袋から逃げ出しており、袋には多数の穴が開いていたそうだ。スーパーマーケットなどで提供されるPE製の買い物袋と100匹の幼虫を一緒にしておくと、12時間でPEが92mg減少したとのこと。
幼虫が単純に袋をかじっただけという可能性を排除するため、幼虫をすりつぶした溶液をPEフィルムに塗り付けてみたところ、14時間で13%のPEが減少したという。フィルムをフーリエ変換型赤外分光法(FTIR)で分析した結果、溶液を塗り付けたフィルムではPEに加え、エチレングリコールやカルボニル結合の存在を示すスペクトルが得られた。エチレングリコールのシグニチャは、幼虫がかじったPEの穴付近でも確認され、離れた位置では確認されなかったそうだ。また、原子間力顕微鏡(AFM)でフィルムを確認すると、表面の粗さは140%以上増加していたとのこと。
PEは菌類による生分解が知られているが、これには数週間~数か月を要する。PE製品は広く使われており、環境への影響を減らすための新たな分解方法の開発が求められている。ハチノスツヅリガの幼虫自体がPEを生分解できるのか、腸内細菌の酵素の働きによるものかについてはさらなる調査が必要となるが、このように短時間での生分解が可能なことは、バイオテクノロジーでの応用も期待されるとのことだ。
生分解と言っていいのでしたっけ (スコア:1)
Re:生分解と言っていいのでしたっけ (スコア:1)
少なくとも細胞に取り込まれたり、消化管から吸収されるレベルまで分解されたプラスチックは、すでにプラスチックと言わずに単なる有機物でしかないんじゃないか。
Re: (スコア:0)
イメージとしては「絡み合った糸」を「ほどけた糸」にしても他の生物は糸が分解できないから…みたいなもんなんでしょうけど、本文中の
>エチレングリコールやカルボニル結合の存在を示すスペクトルが得られた
ってトコがまさにその他で利用できるくらいズタズタにしちまいやがった証拠、ってことですよね。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
プラスチック食べる虫を発見、ごみ処理には疑問 [nikkeibp.co.jp]の記事ですね。
虫に食わすよりリサイクルした方が有用性が高いとのことです。
売っているブドウ虫の容器はポリエチレン製 (スコア:0)
だったりするんだが、フィルムじゃないと食べないのかな?
Re:売っているブドウ虫の容器はポリエチレン製 (スコア:2)
葉っぱと間違えるのかね。
Re: (スコア:0)
同じポリエチレンでも密度が違えば耐薬品性とか変わるし、単純に厚みがあるだけでも耐久性に大きく影響があるから、
「溶かしてたけど気づかなかった」のかもしれない。
Re: (スコア:0)
人間だって焼いてない切り餅はつらいもんな
釣り具屋さんの新たな収入か (スコア:0)
不燃ごみ処理業。
PE以外も混じっててにっちもさっちも。