深夜一時、強烈な喉の渇きで目が覚めた。昨夜、残り物の権化みたいな焼き飯を大量に食した為か、肚が気持ち悪い。砂漠で砂を食いながら千本ノックしているような不快感だ。
苦しい。とても苦しい。私は信仰心も無いのに、菩薩とか、如来みたいなものを脳内にイメージして、それに救いを求めようとしたが、うまくイメージ出来ずに、頭頂部のハゲたフォークソング歌手のおっさんみたいなおっさんが脳に浮かんで来たので、仏に救いを求めるのはやめて、自分でなんとかする事にした。そう、困った時は先ず自分でなんとかしようとして、それでも駄目なら、神や仏やホトトギスなどに救いを求めればいい。
という事で、私はこの苦しみから自分を救済する為に水を飲もうと思い、冷蔵庫を開けて、ミニョラルウォーターを探した。何故ミニョラルなどと変な発音をするのかと言うと、それは自分でもミニョラルでは無くミネラルだと言うことは分かっているし、ミニョラルというのは甚だ珍妙な発音だと言う事は充分理解しているが、私は喉が渇きすぎて脳まで渇いてきているので、その影響か呂律が回らずミネラルをミニョラルと発音してしまったのだ。
そんな事で、喉が渇き過ぎて脳まで渇いている私は、冷蔵庫の中のミニョラルウォーターを探したが、無いので、水道水(ミニョラルじゃないウォーター)をコップに注いで飲んだ。美味かった。私は、生きていて良かった、生きていて良かった、生きていて良かった。と言いながら深夜一時に薄暗い台所で独り、仮面ライダーになりかけの藤岡弘、みたいな顔でフラダンスを踊った。
そんな夜であった。