Updated: 2017/04/05 13:44
筋肉痛 たんぱく質

プロテインに筋肉痛解消効果はあるのか?【プロトレーナー監修】

トレーニングや運動後のつら~い筋肉痛にはプロテインに含まれる栄養が有効って本当?プロテインと筋肉痛の関係についてご紹介します。

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どうして痛くなるの!?筋肉痛の仕組みとは?

誰もが一度は経験したことがある筋肉痛。久しぶりに運動したり、普段より負荷の多いトレーニングをしたときの翌日や数日後に、カラダのあちこちが痛む筋肉痛は、激しい運動やトレーニングでダメージをおった筋肉の線維を復活させるしようとしたときに起きる痛みだと言われています。

運動をした直後には痛みを感じなくても、運動が終わった数時間後から翌日、または2~3日後に痛みを感じますが、痛みが起きるまで時間がかかる「遅発性筋痛」のことを「筋肉痛」と呼んでいるのです。

この筋肉痛が起きるメカニズムについては、まだ未知の部分が多く、科学的に解明されているわけではありませんが、主な要因は以下の2つと考えられています。

1)慣れない運動を行ったとき(新しいエクササイズに挑戦した時など)
2)筋肉が力を発揮させながら伸ばされるエクササイズを行なったとき(スクワットやランジ、デットリフトなどの伸長動作でカが加わると筋繊維のダメージが受けやすい)

筋肉痛が起こらなかったからといって、筋肉が成長してない訳ではありません。筋肉痛が起こることが筋肥大が起こる主な要因ではなく、エクササイズの種類や、運動強度の差によるものだと考えられています。

筋肉痛を回復させるには睡眠と栄養をしっかりと摂る

筋肉痛は通常、1日~2、3日で自然と治ります。

傷ついている筋肉を修復している痛みなので、仕方がないものの、早く修復、回復させるためには十分な睡眠と栄養を摂らなければなりません。また、筋肉痛が起きているときは運動量を調節したり、お休みするなどして、負担がかかりすぎないように心掛けましょう。

特に筋肉アップのために行う、筋トレはお休みすることをおすすめします。どれだけトレーニングを重ねても、筋肉を効率よく増やすには「休養」も必要なのです。筋肉痛のときは筋トレを控え、ゆっくりと有酸素運動を行うという方が多いようです。

とはいっても、筋肉痛があるときにトレーニングを続けるべきか否かは判断が難しいものです。筋肉痛のメカニズムやトレーニングとの関係については以下の記事でも詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみて下さい。

プロテインが筋肉痛に良いと言われている理由【タンパク質】

プロテインはあくまで食事で補いきれない栄養を補う補助食品なので、プロテインを飲むだけで筋肉が増強したり、筋肉痛が治るということはありません。

しかし、プロテインには筋肉をつくるために必要と言われている栄養素「タンパク質」が豊富に含まれています。タンパク質は筋肉をつくるためだけでなく、筋肉を回復させるためにも必要な栄養素です。

食事だけではなかなか補い切れないタンパク質をプロテインから補給することで、筋肉の修復と回復をサポートできるのではないか、と考えられています。

運動後はタンパク質と糖質を補おう!

運動後の筋肥大は、最近の研究によると、4時間ほど続くそうです。

もし、運動前に食事をしていればその栄養素を合成できるので、運動後すぐに食事をしなくても大丈夫です。運動後は肝臓と血中の糖質が枯渇しているので、吸収の早い果物などを食べると回復が促進されます。

脂質は栄養の吸収を遅くするので、運動後はなるべく抑えましょう。タンパク質と糖質を主に補うと、回復が促進され、筋肉の成長を促します。

プロテインが、直接筋肉痛を防ぐという科学的根拠は現時点ではありません。栄養をしっかりと補給することで、運動後のタンパク合成と細胞内の同化作用が促進されますが、筋ダメージを減らして筋肉の機能を回復させるとは言えないようです。

BCAAも補給しよう!

タンパク質の吸収を助けるために、BCAAの摂取も効果的です。
BCAAとは分岐鎖アミノ酸(Branched-Chain Amino Acids)という、バリン、ロイシン、イソロイシンの3種類の必須アミノ酸のことです。

BCAAは筋肉の分解を防いだり、筋肉の合成を促してくれるなど、カラダづくりには欠かせない栄養素です。

BCAAの働きや摂取方法について詳しくは以下の記事を参考にしてください。

栄養補給、トレーニング、そして休養のバランスを考えよう!

カラダのあちこちが痛み、運動だけでなく日常生活も億劫になってしまう筋肉痛は、カラダが疲れているよというサインでもあります。

筋肉を増やしたいと考えている方の多くが、とてもストイックな考えを持っているため、痛みがあってもついついトレーニングをしてしまいがちですが、美しいカラダをつくるには、トレーニングだけでなく、栄養補給や休養も重要なポイントとなります。カラダの声を聞きながら、上手にトレーニングを行いましょう。

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