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 「地球上に、男は何人いると思ってんの? 35億……あと5千万人」「あー、女に生まれて良かった!」。恋愛に悩む女性を励ます決めぜりふで大ブレーク中。2月には一人芸の日本一を決める「R―1ぐらんぷり」で決勝に進出した。

 音楽に合わせた体の動きや、せりふを発するタイミングの研究を重ねた。「面白いことを言うわけでもなく、ボケもない。ただ、私のネタは気持ちいい」とほくそ笑む。

 26歳。教師一家に育ち、大学は「なんとなく」教育学部へ。だが、周囲は本気で教師を目指す人ばかり。「私も夢を追いかけたい」と思い直して退学。芸能界入りした。

 今年の元日未明に放送された、若手お笑い芸人企画での優勝が転機に。4月からはフジテレビの連ドラ「人は見た目が100パーセント」に主要キャストで出演する。

 無名だった1年前、ノートに「R―1で3回戦突破」「女をテーマにした強いネタを作る」と目標を書いた。今年2月、そのネタで使っている米歌手オースティン・マホーンの曲が注目され、国内チャートで急上昇。本人からツイッターで感謝の言葉が贈られた。「もうびっくり。勝手に曲を使って怒られるかと……ネタ作りをしていた頃の私に教えてあげたい。『後々、オースティンにお礼を言われるんだよ』って」

 最近、教師になった友人らに「生徒たちにメッセージを」と頼まれる。「『私はブスだから』と卑下する女子がいるけれど、顔を上げて。私は多くの人に笑ってもらうことで輝けた。誰にでも、生き生きできる何かがきっと見つかるはず」(後藤洋平)